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バスケ試合を自動撮影して追尾映像ライブ配信。試合解析も。ドコモなど

 NTTドコモやバスケットボール女子日本リーグ(WJBL)などは、バスケットボール試合の自動撮影による追尾映像ライブ配信と試合解析トライアルを共同で実施した。

戦術分析に利用する試合解析データのリアルタイム生成。選手・背番号を認識してトラッキング

 トライアルには、羽田ヴィッキーズ女子バスケットボールクラブ(ヴィッキーズ)、NATIONS、兵庫プロバスケットボールクラブ(西宮ストークス)らと、WJBL、NTTドコモらが参加。2種類のトライアルを実施し、バスケットボール試合を自動映像撮影・解析し、リアルタイムに映像配信や試合解析データ生成を行なった。

 最初のトライアルは、2月23日に実施した西宮ストークス対バンビシャス奈良の練習試合。2度目は、3月10日の東京羽田ヴィッキーズ対日立ハイテククーガーズのWリーグ公式試合。

 いずれの試合でも、以下の検証を実施。公式戦で、自動追尾映像をライブ配信することは日本初という。

(1)試合中の戦術分析に活用できる試合解析データ(選手走行距離やパス数等、選手のプレー内容)のリアルタイム生成
(2)複数台カメラの自動切り替えで撮影された試合映像のライブ配信
(3)試合解析データに基づき自動撮影された追尾映像のライブ配信

選手ごとに走行距離やパス数をタブレットに表示
複数台カメラの自動切り替えイメージ

 最初のトライアルのプラットフォームはNATIONSアプリで、同アプリを使って複数台カメラの自動切り替えで撮影された試合映像を確認できる。また、2つめのトライアルでは、試合解析トライアルに基づき自動解析された追尾映像の動画をYouTubeで確認できる

 ドコモでは、自動映像撮影、自動解析技術のバスケットボール競技における有用性を確認し、今後、サッカーをはじめとしたさまざまなスポーツに適用することや、チーム向けの戦術分析活用やファン向けの映像コンテンツ価値向上などのビジネス化を検討。WJBLも、ファンの視聴スタイルの選択肢の拡大などを見込んでいるという。

 NATIONSでは、「自動映像配信機能を用いることで、ライブ配信コンテンツを簡単にお届けできるようになる。複数のカメラを用いてさまざまな角度から選手をターゲティングすることで、これまでのスタッツとは違った戦術面の考察や新しい視点からの映像をエンドユーザーに提供できる可能性があり、コアファンの視聴促進が期待される」としている。各チームも新たなデータ追加によるチームの方針策定や、後半の戦術修正などに使えるとコメントしている。