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ROKSAN復活、「ガラス仕上げ」レコードプレーヤー「RADIUS7」とカートリッジ
2018年4月16日 20:10
ナスペックは、英ROKSAN(ロクサン)のアナログレコードプレーヤー「RADIUS7(NIMAトーンアーム付属)」を4月20日に発売する。価格は36万円。さらに、MMカートリッジの「CORUS2」も同日にリリースする。価格は85,000円(60,000円/交換針)。
ROKSANは、1985年の設立以来、高い精度を実現したアナログプレーヤー「XERXES」(ザクシーズ)と、その弟分「RADIUS」(ラディウス)をはじめ、Caspianシリーズ、Kandyシリーズなどを展開。
2016年には、設立以来ROKSANを率いてきた トゥーファン・ハーシェミー氏が勇退。彼はイギリスの伝統を重んじる会社への統合を望み、かねてからROKSANのアンプなどを高く評価していた純粋なイギリス資本で経営されているMonitor Audioがその想いに応え、新生ROKSANが誕生した。
2017年にはROKSANのR&D部門や生産部門の全てを Monitor Audioの本社があるイギリス Rayleigh(レイリー)に移動。新たな生産体制を整えた。全社員はそのまま引き継がれており、製品開発、生産などは全て従来通りのスタッフが担当することが発表されている。
同社製品はしばらく日本での輸入が途絶えていたが、ナスペックが昨年の12月に取り扱いを発表。日本市場に復活する形となる。
RADIUS7 + NIMA
XERXESの登場から4年後に完成した、同ブランド第2のプレーヤーで、30年近い歴史を持つロングセラーモデル。ベルトドライブ方式で、「XERXESゆずりの素晴らしい精度、XERXESのセッティングの手間を省き、使いやすさを重視しながら、ROKSANならではの抜けの良いサウンドが備わっている」という。
セットのトーンアームである「NIMA Tonearm」は、2008年に登場。その後数々の改良を重ねて、RADIUS同様、セッティングの容易さとサウンドの良さを両立。「シンプルな美しいデザインと、音楽の魅力をストレートに伝えるサウンドは、まさにRADIUSのパートナーとして完璧な存在」だという。
RADIUS7の筐体はアクリルで作られており、その透明度から「ガラス仕上げ」と表現している。ベース部を分けた設計は、耐振動を考慮。ゴム素材を用いた、メインシャーシとサブシャーシの3点アイソレーションシステムを採用している。
RADIUS5.2からの進化点として、従来はプーリー交換が必要だった50/60Hzへのユニバーサル対応を実現した。
電子式スピードコントロール機能を備えたモーターユニットを搭載。優れた品質のクリスタル速度制御システム(crystal speed control system)を用いることで、33rpmにおいても、45rpmにおいても、完璧なピッチと安定したスピードを保てるとする。ワウ・フラッターは0.04%以下。外形寸法は、400×350×150mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は7kg。
トーンアームのNIMAは、アルミニウム合金製のアーム部、ステンレススチール、アクリルから構成。極限まで精密に仕上げたという10のコンポーネントで構成され、熟練の職人によって手作業で組み立てられる。
ユニピボットタイプの良さを最大に、そしてストレートに味わうためのシンプルな設計。1点のピボット部で支えられており、搬送時は、カウンターウエイトを取り付けるための支柱をサイドから支えていたボルトを、リア側から使用することで浮いた状態で固定が可能。先端を傷つける心配はないという。搭載可能カートリッジ自重は5~12g。
カートリッジの「CORUS2」
各チャンネルにマグネットを配置したVM型のカートリッジ。それぞれのマグネットはシールドプレートで分断され、動作帯域内のクロストークの減少とチャンネルセパレーションの改善を実現。
高級感のあるブラック・アルミ製の本体はシールドと共鳴防止の効果を備えている。無垢シバタ針(fine line型)をテーパー型のアルミニウムパイプに取り付ける事で、高い再現性と優れたトラッキング性能を追求。「美しいだけでなく、ROKSANらしい音の厚みと抜けの良さを併せ持った抜群のアナログサウンドに仕上がっている」とのこと。
再生周波数特性は20Hz~27kHz、出力電圧は3.5mV(1kHz、5cm/sec.)。チャンネルセパレーションは25dB(1kHz)。出力バランスは1.5dB(1kHz)。針圧は1.8~2.2g(2.0g標準)。コイルインピーダンスは3.2kΩ(1kHz)。外形寸法は、17×28.2×17.3mm(幅×奥行き×高さ)、重量は8g。