ニュース

AIが映像をゴッホやモネの画風に変換、サイバーリンク「AI スタイル プラグイン」

 サイバーリンクは、ビデオ編集ソフト「PowerDirector 16」向けのプラグインとして、AIを使い、映像をゴッホやモネといったアーティストの画風に変換する「AI スタイル プラグイン」を開発した。「AI スタイル プラグイン」、「ゴッホ AI スタイルパック」、「印象派 Vol.1 AI スタイルパック」を用意し、直販サイトで販売する。価格は各19,800円(税込)。

「AI スタイル プラグイン」を開発

 世界初という、有名アーティストのスタイルをシミュレートして、好きな映像を自動的にそのスタイルに変換するPC用のビデオ編集機能。クラウドベースの処理ではなく、ローカルで実行するもので、CUDA 3.0以降(NVIDIA GTX 650/GT 640Mなど)をサポート。最大4K解像度の映像をアーティストスタイルに変換できる。

変換のイメージ

 変換処理にはAIを活用。同社の会長 兼 CEOジャウ・ホァン博士は、「AIとディープラーニングを用いて、芸術を人間のように理解できるように AIエンジンを学習させることができた」とコメント。実際に、ディープラーニングを使用し、アーティストの筆のタッチや色調、作品を創造する背景にある思考プロセスを理解しているという。

 サイバーリンクによれば、全編を絵画で制作された2017年の長編映画「ゴッホ 最期の手紙」は、ゴッホのスタイルを映像で表現するため、プロの訓練を受けた125人の油絵画家が、6年かけて65,000点のオリジナル絵画を制作。製作費は全体で550万ドルかかったという。しかし「AIスタイルプラグインとスタイルパックを使えば、「有名アーティストのスタイルをほんの少しのコスト、時間、労力で再現できる」とアピールしている。