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「新しいSPIDER PRO」はPC検索・視聴を強化。民生向けは検討中
2018年7月31日 08:30
PTPは、テレビ録画番組をすべて録画して検索できるサービス「SPIDER PRO」を7年ぶりにモデルチェンジし、「新しいSPIDER PRO」として7月30日より販売開始した。従来の機能に加え、PCでの検索・視聴や、1クール(3カ月)全録画などを強化。さらに本体も小型化している。法人用に200台限定で販売し、1契約の場合、通常モデル(4TB)の価格は、本体代が80万円、月額サービス料が毎月6万円。増設モデル(20TB)は、本体代が90万円、月額サービス料が毎月8万円。
SPIDER PROはテレビを「検索」できる全録HDDレコーダで、法人向けに展開。企業の宣伝部や広報部、広告代理店などを中心に展開しており、新しいSPIDER PROでは、「パソコンからの検索・視聴」、「1クールの全録」、「定型業務自動化」、「SPIDER間で情報共有」の4つの機能を特徴としている。
SPIDER PROは、リモコンの検索や番組表スクロールなどの動作の高速性、レスポンスの良さが特徴で、その点はさらに改善。1クール分の録画も可能になったことで、カレンダー表示からの日付ジャンプなど新機能も搭載した。なお、民生向けのSPIDER PRO展開については、「やめたわけではなく検討中」とのこと。
加えて、「利用者からの要望がとても多かった」というパソコンでの検索や再生に対応。SPIDER PROは、企業広報部によるテレビ露出の確認や、宣伝部によるCM出稿の確認や他社出稿の調査などに利用されているが、こうした作業の社内報告のためにPCでの視聴や検索が求められていたという。
そこでFLYというWebサイトとWindows用の再生アプリ「FLY」を提供し、パソコンでも番組を検索可能にした。従来のSPIDER PROと同様にCM情報やシーン情報も記録されているため、番組途中の自社に関係しそうなポイントからすぐに頭出し再生できる。FLYアプリの対応OSはWindows 8.1以降。
また登録したキーワードの検索結果を指定時間にメールで通知したり、定形レポートの形で報告する機能も搭載。日々のレポート業務を機械化して、省力化できるという。SPIDER間であればDVDなどを使わずに、別部署や会議室などでも映像を再生できる。
SPIDER PRO本体も従来より大幅に小型化し、外形寸法は230×230×140mm(幅×奥行き×高さ)。設置性やメンテナンス性を向上し、動作音も静かになっているという。チューナは地上デジタル×8。サービス提供エリアは、関東、関西、中京、北海道、九州。
また、同社のCM効果測定サービス「Madison」との連携も発表。Madisonはどの地域でどこ会社のテレビCMが放送されたかを把握できるデータベースシステム。ビデオリサーチと提携しているため、GRP(延べ視聴率)ベースで全国のCMを把握できるほか、地方でしかオンエアされていないローカルCMのデータも確認できる。Madisonは4月にサービス開始されたばかりだが、今後SPIDER PROとの連携を進めていくという。