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買替本格化で薄型テレビは7%増、有機ELは金額ベースで11%。18年上半期家電販売

 GfKジャパンは、2018年上半期(1-6月)の家電・IT市場の販売動向を発表。家電小売市場は、金額で前年をやや上回る水準となった。冷蔵庫、洗濯機、テレビといった主要製品が前年を上回ったことが寄与した。

 2018年通年の見通しは、前年の市場規模7兆700億円を1%程度上回ると予想。ただし、7月以降の記録的猛暑を受け、「足元で季節家電の販売が大きく前年を上回っており、予測をさらに上回る可能性がある」としている。販売形態では、インターネット販売の成長が継続し、2018年通年の家電小売市場における金額構成比は13%強となる見込み。

4Kテレビは数量構成比39%に。左右分離イヤフォンは7倍

 2018年上半期のAV市場は、主要製品である薄型テレビの買い替え需要の増加や、それに伴う周辺機器の販売回復、ワイヤレスイヤフォンの伸長などにより前年からプラス成長。

 薄型テレビの販売台数は前年比7%増の260万台。エコポイントやアナログ停波により市場規模が拡大した2009年-11年に購入されたテレビの買い替えが本格化した。また、6月はワールドカップにより需要が押し上げられたこともあり、同25%増となった。

 4Kテレビは数量前年比40%増の100万台。薄型テレビに占める構成比は数量ベースで39%、金額ベースで69%と、いずれも前年同期から9%ポイント上昇した。有機ELテレビの販売台数は前年の約8倍。薄型テレビに占める構成比は数量ベースでは2%だが、金額ベースでは11%となった。薄型テレビの税抜き平均価格は、4Kテレビや有機ELテレビの販売増により、前年同期から3%上昇し約74,000円となった。

 BD/DVDは前年から横ばいの190万台。内訳は、BDレコーダが前年比4%増の94万台、DVDプレーヤーが同12%減、BDプレーヤーが同7%減。BDレコーダでは、シングルチューナー搭載機が数量構成比で8%(前年同期11%)、ダブルチューナ機が61%(同63%)へ縮小した一方、トリプルチューナー機は31%(同26%)へ拡大。BDレコーダの平均価格は前年同期から6%下落し、金額前年比は2%減。

 ヘッドフォン/ヘッドセットは、前年比10%増の1,040万本となった。ワイヤレスタイプの需要拡大が市場規模を押し上げており、Bluetooth対応機は同78%増と大幅に伸長。市場におけるBluetooth対応機の数量構成比は、前年同期から13%ポイント伸長の32%。また左右分離型(完全ワイヤレス)イヤフォンの販売本数は前年の約7倍で、市場に占める割合は数量ベースで6%、金額ベースで22%。