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'17年は4K/有機ELテレビ伸長、家電小売市場は前年比1%増。GfK調査

 GfKジャパンは14日、2017年の家電・IT市場の販売動向を発表。家電小売市場は前年比1%増の7兆700億円で、AV関連機器と大型生活家電が伸長。AV関連機器は4Kテレビの普及本格化や、国内主要メーカーの有機ELテレビ参入が後押しになったとしている。

薄型テレビ市場規模の推移(万台)
出典:GfK

4Kテレビは40型台が伸長。Bluetoothヘッドフォンは54%増

 2017年のAV機器市場は、主要製品の薄型テレビ販売がプラス成長に転じたことなどにより、前年を上回った。薄型テレビ販売台数は前年比1%増の490万台。「2009~2011年に購入されたテレビの買い替えが徐々に始まっている」としている。

 4Kテレビの数量は前年比47%増の155万台。薄型テレビ全体に占める4Kテレビの構成比は数量ベースで32%、金額ベースでは62%。4Kの中でも40型台の比較的小型な製品が顕著に伸長。4Kの拡大や有機ELテレビの伸長で、薄型テレビの平均価格は、前年から3%上昇の76,000円となった。2017年の薄型テレビ金額前年比は4%増。

 BDレコーダは前年比2%減の200万台で、前年の同11%減に比べると縮小幅は改善。シングルチューナ搭載機が数量前年比15%減、ダブルチューナ搭載機が同8%減とエントリー需要が縮小した一方、トリプル以上のチューナ搭載機は同22%増となり、市場の29%を占めた。

 サウンドバー/サウンドベースは前年比11%増の21万台。サウンドベースが縮小した一方でサウンドバーは数量前年比28%増と拡大した。「スリムで設置しやすいモデルや立体音響技術に対応した新モデルが拡大に寄与した」としている。

 ヘッドフォン/ヘッドセットは前年並みの1,960万本。Bluetooth対応機が数量前年比54%増、ハイレゾ対応機が同36%増と引き続き拡大し、全体の平均価格は前年から15%上昇。ヘッドフォン/ヘッドセット全体の金額前年比は14%増と昨年に続き拡大した。同市場におけるBluetooth対応機の構成比は数量ベースで22%(前年14%)、金額ベースで45%(前年27%)へ拡大した。

スマホはSIMフリー増加。ウェアラブルは単価上昇で20%拡大

 携帯電話は前年比2%減の2,950万台。スマートフォンは同1%増の2,580万台と2年連続の微増となった。SIMフリースマートフォンは同48%増と大きく伸長、スマートフォンにおける数量構成比は前年の5%から8%へ拡大した。フィーチャーフォンは数量前年比17%減と2桁減が続いた。フィーチャーフォンの販売数量の7割をAndroid搭載モデルが占めている。

 ウェアラブル端末は前年比7%減の120万台。前年は数量ベースで市場の半数を占めたフィットネストラッカーが、同37%減と縮小したことが影響した。一方で、スマートウォッチは同28%増、スポーツウォッチは同1%増、コネクテッドウォッチを含むその他は同98%増となった。平均価格の高いスマートウォッチなどが拡大し、ウェアラブル端末の平均価格は前年から29%上昇。結果として、金額ベースでは前年比20%増に拡大した。

ウェアラブル市場規模の推移(万台)
出典:GfK

パソコンは'13年以来のプラス。デジカメはミラーレスが4年ぶり増

 IT・オフィス市場の主力であるパソコンは、2013年以来のプラス成長に転じ、タブレット端末もプラス成長となり、IT関連機器全体としては前年並み。パソコンは前年比4%増の1,150万台となった。タブレット端末は前年比5%増の720万台。

 デジタルカメラは前年比13%減の330万台。コンパクトカメラは同13%減の210万台、レンズ交換式カメラは同12%減の120万台となった。レンズ交換式カメラの中でもミラーレスカメラは同4%増と4年ぶりのプラス成長。平均価格はコンパクトカメラで12%、一眼レフで16%、ミラーレス一眼で19%前年から上昇した。デジタルカメラ全体の金額規模は前年並み。

 交換レンズは、ハイエンドのレンズ交換式カメラの好調に伴い、数量前年比5%増の80万本と3年ぶりのプラス成長となった。