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銀座ソニーパークがお洒落な"待合室"に。貴重な椅子で優雅に水

ソニーは、Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)で現代アーティストとコラボした実験的プログラム「The Waiting room(ザ・ウェイティングルーム)」を開催する。期間は11月10日から12月16日で、入場は無料。

今年8月に開園したGinza Sony Parkは「変わり続ける実験的な"公園"」をコンセプトに、様々な体験イベントやライブ、プログラムを開催している。

第3弾の実験的プログラムとなる「#003 The Waiting room」は、現代アーティストスタジオのTHE EUGENE Studio(ザ・ユージーン・スタジオ)とコラボ。アーティストらが普段使用している家具や貴重なオブジェ、花、本、床材などを使ってプライベート空間を設営することで「パブリックとプライベートの境界を曖昧にした空間」を表現する。

「都市」と「個人」、「喧騒」と「日常」、「無機質」と「彩り」など、様々な対極的コンセプトを融合・昇華させて、境界を揺さぶる曖昧な空間"The Waiting room"を作り出す試みだという。

「"The Waiting room"に足を踏み入れ、日々の隙間として、通常はなかなか触れる機会のない貴重な椅子に座って、一杯の水と共に、くつろいだり、自分なりの時間をお過ごしください」としている。

展示イメージ (C)THE EUGENE Studio 2018
Ginza Sony Park

概要

開催期間:11月10日(土)~12月16日(日)
開催時間:11時00分~20時00分
会場:PARK B2/地下2階
料金:入場無料

THE EUGENE Studioからのコメント

ここに訪れた際最も美しく見えたのは、 椅子に座り誰かを待っている人であった。

そうして、ここにあるべきは待合室的なものだろうと思った。

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いま、ここにあろうものは、普段使っていたり作った家具、今まで集めたオブジェ、書籍、ガラクタ、床材、木~切花も一度行ったことのある状態になるべくした~ものたちだ。それらを持ち込み、間取りや照明は違えどスタジオや家の様子と近づけた。つまりここは、私たちの断片的な日常、プライベートな瞬間/カットの重なりでかたちづくられている。(やや不親切な「仕事展」ともいえよう。)

この場が真にパブリックに開かれたものだとするならば、たとえばここに置かれる椅子、は、この都市を往来する見知らぬ誰かの「個人的な場所」へと変化するのだろうか。

そのようなディスカッションを、Sonyの人々とした時、彼らから、大切にしているというある建築家の言葉が出てきた。内容の本質が近しいので良いと思った。

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一方でこういったテンポラリーな試みでは、工夫しなければどうしても廃棄量が多くなる。極力無駄を出さない配慮も重視されるべきである。そのため、ウェイティングルームを作るに当たっては、普段使用している家具たち(絵を描くような平面的な作業で作ったり組み合わせ直した―diyともレディメイドとも異なる―)を持ち込み、持ち帰ることにした。

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快適であれば、好きな時間を自由に費やしてほしいと思う。
多少のもてなしがある便利な待合室でもいい。
もちろん、わたしたちの仕事展的なかたちで見ることも可能だろう。
最終的にどちらが多勢になるかは分からない。

明確なのは、単なる公園でも美術館でも私邸でもショップでもないここにおいては、"どちらでもいい"ということが、(少なくともこの都市にとって)最も重要だということだ。