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転がして音量調整するB&OスピーカーEdge、代官山で国内初披露
2018年10月26日 08:00
Bang & Olufsen(B&O)が11月発売予定のユニークな円形ワイヤレススピーカー「Beosound Edge」(Edge、462,900円)を、東京・代官山の蔦屋書店併設ギャラリーにおいて国内初披露した。先行試聴できるイベントを10月26日~31日まで開催する。入場無料。
イベント名は「Timeless Pieces by Bang & Olufsen」。場所は東京・渋谷区猿楽町16-15の「T-SITE GARDEN GALLERY」で、開催時間は11時〜20時(31日のみ15時終了)。最寄りは東急東横線 代官山駅で、徒歩5分。
11月に発売するEdgeを発売前に体験試聴でき、希望者にはその場で事前予約購入も受け付ける。また、ニューヨーク近代美術館(MoMA)に収蔵されている往年の製品の一部を展示。「技術と芸術が一つになったBang & Olufsenの世界を体験できる」としている。
Edgeは既報の通り、直径約50cm、13cm厚の円形のアルミ筐体の両面に、10インチ径ウーファーと、4インチ径ミッドレンジ×2、3/4インチ径のツイータ×2を配置。出力はウーファーが200W×2、ミッドレンジ・ツイーターが100W×4。本体にバッテリは内蔵せず、AC電源で動作する。
一体型の筐体の両サイドから360度サウンドを再生でき、片側だけ鳴らすことも可能。密閉型と開放型、2つのコンセプトを併せ持ち、音量が大きくなると「Active Bass Port」と名付けられた部位が自動で開いてバスレフポートの役割を果たし、低音再生を強化。音量が小さい時は密閉型として動作する。
最大の特徴は、本体を手で転がすと音量の大小を変化させられること。転がすと言ってもゴロゴロと一回転させるわけではなく、柔らかなタッチで傾けることで音量が細かく変わり、強めに傾けるとより劇的に変化。手を離すと、下に敷いた黒いフロアスタンドによって、音量はそのままで元の位置にゆっくり戻る。
展示のデモ機で音量を変えているところを実際に見てみると、スムーズに音の大小が変化していく様子が分かった。重量感もあって音量を変えるために触れて倒れることは無かった。
無線LANとBluetooth機能を内蔵し、AirPlay 2やChromecastによるワイヤレス再生に対応。さらに手持ちのGoogleアシスタント搭載スピーカーやAmazon Echoデバイスと組み合わせることで、音声操作に対応できるという。有線接続による音楽再生も可能。
「Bang & Olufsenの製品を見て育ち、鮮烈な憧れを抱いていた」という、キプロス出身のプロダクトデザイナーMichael Anastassiades(マイケル アナスタシアデス)氏が、コインを縦にした姿を元にEdgeをデザインした。
アナスタシアデス氏は工業製品をデザインする際、「テクノロジーの気配を消し、究極の抽象性を実現すること」を目指しているという。
Edgeをデザインするにあたり、Bang & Olufsenと仕様を詰めながら「オーディオという自己主張をしない、パッと見ただけではなんだかわからないもの」でありながら、室内における存在感や実在感も重視し、コインを立てた姿をモチーフとすることに決定。
「(縦にしたコインを)転がすという思いつきは自然なこと。音量調整に活かし、前に転がすと音が大きく、後ろに転がすと音を絞るようにした。スピーカー単体で、これ1つだけで使えるようにしたかった」(アナスタシアデス氏)
アルミニウムフレームの加工にもこだわり、自社工場でアルマイト加工を施して、鏡のようなハイグロス仕上げに磨き上げた。
フレームの一部にレーザー加工で穴を空けて光を通し、近接センサーでユーザーが近づいたことを察知、物理的なタッチインターフェイスを光らせる仕組みを搭載。床に立てて置くだけでなく、同梱のウォールブラケットを使った壁掛け設置にも対応する。
Bang & Olufsenシニア Go-To マーケットマネージャーのAnders Buchmann(アンダース・ブッフマン)氏は、「Bang & Olufsenは、プロダクトによって人が一生忘れられないような瞬間を創り出すために存在する。我々は音を作る会社であり、音は人の感情に訴えかけ、刻むもの。これはデンマークの謙虚な国民性も反映された考え方だが、我々は決して世界最大のオーディオブランドになりえないことは承知している。それでも世界で一番、できたら(製品を)欲しいと思われる存在になりたい」と話した。
イベントではEdge以外にも、現在はMoMAに収蔵され、市場では入手困難なBang & Olufsen製品の数々が見られる。