ニュース

ソニー、イメージセンサー活用で“ロボットと共生”。ミラノデザインウィーク出展

ソニーは、イタリア・ミラノで現地時間4月9日~14日に開催される世界最大規模のデザインイベント「ミラノデザインウィーク 2019」に出展。犬型エンタテインメントロボットaiboやイメージセンサー技術などを通じて、「人とロボティクスの関係性」について新しいビジョンを提案するという。

展示の1つ「Affiliation<共生>」

「Hidden Senses(隠された感覚)」というテーマで出展した昨年に続き、今回は「Affinity in Autonomy <共生するロボティクス>」をテーマに、5つの展示(Interaction)で構成。人とロボティクスの親和性が高まっていく過程を表現するという。暗闇の中で人の動きに対応して変化する映像と音の体験から始まり、最後はカラフルに色づく外光に満たされた空間で、人とロボティクスが共生する社会の豊かさや心の豊かさを表現するとしている。

5つの展示のうち最初の「Awakening<意識>」は、暗闇の中にロボティクスの知性の表現として光や音が現れ、人をセンシングして反応し、これからはじまるロボティクスとの未知のふれあいに誘うという内容。

Awakening

「Autonomous<自律>」は、自由にふるまう振り子のロボティクスに“意志が芽生えている”とし、自律性をそなえたロボティクスが人の存在に反応し、視線を向けるように動きを変化させる様子などを紹介。

Autonomous

「Accordance<協調>」は、それぞれに異なった個性を持つ球体のロボティクスたちが、人と連動し、互いに連携し、協調して行動。予測できない動きから、コミュニティの姿が浮かび上がるという。

Accordance

「Affiliation<共生>」は、ロボティクスが、人とのインタラクションで感情を変化させ、知性を発達させる姿を紹介。生命感をそなえたロボティクスと共生する社会や心の豊かさを体感できるとしている。

「Association<連帯>」は、生活の中だけでなく、インフラストラクチャーとして社会へと浸透していくロボティクスに関する内容。最後の展示エリアでは、ロボティクスが来場者に対し、今回の展示に関するフィードバックを求めるという。

Association
展示紹介動画「Affinity in Autonomy」

展示のテーマである「共生するロボティクス」を実現するため、ソニーが強みとするイメージセンサーの技術を応用している。

「裏面照射型ToF方式距離画像センサー」は、センサー側にある光源から発した光が対象物で反射し、センサーに戻るまでの光の飛行時間(時間差)を画素ごとに距離情報として検出することで、高精度な距離画像を取得。反射光信号の読出精度を上げるための画素技術と、裏面照射型CMOSイメージセンサーの画素技術を融合させることで、集光効率の向上とともに、測距のための高速な処理を可能にしている。

「センシング向けグローバルシャッター機能搭載CMOSイメージセンサー(IMX418)」は、低消費電力で、フォーカルプレーン歪みのないグローバルシャッター機能を搭載。縦横比1:1の画角を採用し、HMDやドローン、自律走行ロボットなど、複数のセンサーを同時に使用する場合でも、前後上下左右のカメラの取り付け位置によらず、カメラの傾きで生じる画像情報の欠落を最小にできる点が特徴。