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シャープ、世界最大級8Kディスプレイ披露。シースルー液晶、クラウド連携家電も
2019年10月15日 18:14
シャープは、幕張メッセで10月15日に開幕した「CEATEC 2019」に8Kディスプレイや透明スクリーン、スマートホームを実現するCOCORO HOME関連製品などを展示している。CEATECの期間は10月18日まで。
ブース正面には、世界最大級とする120型8K液晶ディスプレイを出展。国内の展示会では初披露となる。7,680×4,320ドットの高精細で立体感のある映像を、サイネージなどの用途で提案。テレビチューナーは内蔵しないが、別売の同社8K衛星放送チューナーとHDMI端子4本で接続すれば8K番組も表示できる。120Hz駆動に対応する。
より安価な8Kソリューションとして、60型4K×4枚で120型8K相当を実現するビデオウォールも出展。ショールームや、パブリックビューイングなどの用途を想定している。3.4mm幅の超狭額縁ディスプレイを使うことで、境目が目立ちにくく高画質な8K映像を実現。同社デザイン担当の部署が主導となって企画/開発されたもので、パソコンから出力したCG映像の視点を、手元のコントローラを傾けて直感的に操作できるデモを用意。自動車のCGを様々な角度から見られることを紹介している。用途に応じて、ディスプレイ単体またはシステム全体で販売する予定。
画面の向こう側が見える90型シースルーディスプレイも用意。店舗のショーウィンドウなどでの利用を想定したもので、「ノーマリーブラック」と「ノーマリーホワイト」の2種類を用意。
ノーマリーブラックはサイネージの映像をメインとし、訴求する商品なども画面の向こう側に展示する形。深い黒色など映像のインパクトを重視する場合に利用する。ノーマリーホワイトはその逆で、ショーウィンドウとしての商品展示をメインに、映像は補助的に見せるため透過率の高いパネルを使用。商品の色などを正確に見せることを重視する場合に適している。両タイプとも、4Kや8KではなくフルHDパネルを使用。既存の技術を活かしつつ、大きな画素のパネルにより高い透過率を確保したという。
店舗だけでなく、水族館などの施設のほか、プロジェクションマッピングのように展示物に関する解説を映像で重ねて表示するといった、幅広い用途をイメージ。この技術はサイネージだけでなく、将来的には世の中にある多くの窓に情報を表示する「スマートボード構想」に基づいて開発しているという。
スマート家電/スマートホーム関連のコーナーでは、アプリ「COCORO HOME」を通じて、「COCORO KITCHEN」、「COCORO WASH」などシャープの「COCORO LIFEサービス」と他社サービスを連携させる技術などを紹介。テレビやエアコン、洗濯機、HEMS機器などが連携し、クラウドのデータやインターネット上のサービスを活用して利便性を高める取り組みを紹介している。