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Pioneer DJをノーリツ鋼機が350億円で買収

ノーリツ鋼機は2日、「Pioneer DJ」などのDJ機器を展開するAlphaTheta(旧社名Pioneer DJ)を子会社化すると発表した。株式の取得価額は350億円(アドバイザリー費用含む)。

Pioneer DJのハイレゾ再生対応DJプレーヤー「CDJ-2000NXS2」

ノーリツ鋼機が3月20日に公表した中期経営計画において挙げた「基盤事業の収益力を高め、成長分野へ適切な投資を行なっていく方針」の一環として今回の子会社化を実施。

AlphaThetaの株式は、現在パイオニアが14.95%、投資ファンドのKKR PDJ Investmentが85.05%を保有しているが、ノーリツ鋼機が今後設立予定の特別目的会社(SPC)を通じて、100%取得し、特定子会社となる。株式譲渡の実行日は4月3日を予定している。

なお、ノーリツ鋼機は今回の取り組みについて企業価値を650億円と算定。SPCは同社からの約350億円の出資に加え、約300億円のノンリコースローンを活用して既存の有利子負債の返済も行なう。

AlphaThetaは、1994年(当時パイオニア)に世界初のフラットトップ型DJプレーヤー「CDJ-500」を開発し、DJ・クラブ機器業界に参入。2015年に投資ファンドKKRの下、パイオニアから分割独立した。2020年1月1日付で現在のAlphaThetaに社名を変更している。

ノーリツ鋼機は、「AlphaThetaのように世界で評価される技術を持つ企業は、今後の日本社会において益々貴重な存在になると信じており、当社は、今回の株式取得によりAlphaThetaの更なる発展を推進し、グループとしても、グローバルでの存在感を高めることができる」とコメントしている。

なお、AlphaThetaは親会社の変更後も「業務内容等の変更は無い」としており、今後も「Pioneer DJ」、「rekordbox」、「KUVO」、「TORAIZ」、「Pioneer Professional Audio」などのブランドを展開予定だという。