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バルミューダがスピーカー。ミュージシャンが歌うように光る「BALMUDA The Speaker」

「BALMUDA The Speaker」

トースターなどで知られるバルミューダが、“音楽の輝きを新しい体験としてお届けする”というワイヤレススピーカー「BALMUDA The Speaker(バルミューダ ザ・スピーカー)」を発表した。発売は6月中旬で、価格は32,000円。4月22日から予約受付を開始している。

天面に77mm径のフルレンジユニットを上向きに搭載した、無指向性のスピーカー。最大の特徴は、円柱形の筐体側面がすべて透明になっており、内部に真空管のようなデザインの3つのLEDユニットを搭載している事。素材は強度と硬度を兼ね備えた有機ガラス製。

このLEDユニットは真空管ではなく、内部に2つのLEDライトを搭載した小さな筒状をしている。これは、3ピースバンドのミュージシャンをイメージして配置されたもので、再生する音楽を独自のアルゴリズムにより、0.004秒の速さで解析し、音を光の輝きへと変換。まるでミュージシャンが歌い上げるように、LEDユニットの筒が複雑に明滅する様子が楽しめる。3つのLEDユニットの光り方は同じだが、色温度に違いがある。

さらに、ステージに立つ3つのLEDユニットを、ステージの下から照らすように、3つのLEDライトが囲んでいる。このLEDも解析に基づいて光る。これにより、歌い上げるように光るLEDユニットを、本物のステージライトが照らしているかのような演出が楽しめる。

光のモードは、曲に合わせてダイナミックに明滅するアップテンポな楽曲向けの「ビート」、ほどよい抑揚をつけて明滅し、バラードなどの静かな曲にマッチする「アンビエント」、曲とは連動せず、キャンドルのように揺れ動き、ラジオにも向く「キャンドル」の3モードから選択可能。なお、音楽再生中に光をOFFにする事はできない。

BALMUDA The Speaker (Trailer)

77mm径のフルレンジユニットは、低域から高域までの立体感のあるサウンドを再生。音作りは「ボーカルが際立つサウンド設計」になっているという。上向きに設置しているため、部屋のどこにいても聴こえ方の変化が少ない360度サウンドが楽しめる。アンプ部の最大出力は8W。エンクロージャーは密閉型。

音楽の入力は、Bluetoothと3.5mmステレオミニのAUX入力を搭載。BluetoothのコーデックはSBCに対応。バッテリーを搭載しており、7時間の連続再生が可能。充電所要時間は2.5時間。外形寸法は直径105mm、高さ188mm。重量は約1kg。

本体にも操作ボタンを搭載する

なぜバルミューダがスピーカーを作ったのか

バルミューダは2003年に設立。2010年に、自然界の心地よい風を再現する扇風機として「GreenFan」を発売し大きな話題となり、2015年にはキッチン家電に参入。おいしさを追求したスチームトースター「BALMUDA The Toaster」も人気となり、ブランドを代表する製品に。2018年には医療用の手術灯をヒントに開発した太陽光LEDデスクライト「BALMUDA The Light」、2019年にポータブルLEDランタン「BALMUDA The Lantern」を発売。

新製品のワイヤレススピーカー「BALMUDA The Speaker」は、オーディオという新しいジャンルに挑戦する製品となっている。

もともと、バルミューダの代表である寺尾玄氏は、バルミューダを設立する前はミュージシャンとして活動。生音の素晴らしさをよく知っており、音楽へのリスペクトも強いため、「家電で生音を再現するには限界がある」として、バルミューダ設立後もスピーカーを手掛ける考えはなかったという。

しかし、同社デザイナーが試作機として開発したスピーカーが、ミュージシャンが音楽を奏でるように光るという“今までにない音楽体験”を実現するものであり、同社が追求している“家電という道具を通して、心躍るような、素晴らしい体験を届ける”というコンセプトともマッチしていたため、製品化を決定。音楽の中でも特に重要なボーカルの再現にこだわりながら、単に音量の大小で明滅するのではなく、再生する音楽にマッチする光の演出にも注力し、「今までにない音楽体験をお届けするワイヤレススピーカー」として開発したのが「BALMUDA The Speaker」だという。