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ソニー、地上から遠隔操作できる人工衛星搭載カメラ開発へ

ソニー、東京大学、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「宇宙感動体験事業」の創出に向けて、三者で共同開発・技術実証を行なう契約を締結。ソニーのカメラ機器を搭載した人工衛星を共同開発する。地上から自由にリアルタイムで遠隔操作できる人工衛星上のカメラシステムを構築し、「宇宙空間の映像を宇宙飛行士さながらのリアリティある視点で人々に届ける」ことを目指す。

JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)プログラム(事業共同実証)に基づいて、東京大学およびJAXAの支援の下、ソニーが主体となり技術実証・事業探索を行なうもの。

役割分担として、ソニーはイメージングやセンシング、通信などの技術を活用。人工衛星のミッション部(カメラ部分)の開発や、システム構築を担当する。衛星から捉えた宇宙空間、そして地球の映像を用いたこれまでにないコンテンツや体験など、「新たな宇宙エンタテインメントの創出を様々なクリエイターやパートナーとともに探索する」という。

東京大学は、超小型探査機PROCYONや水エンジン実証CubeSat「AQT-D」における超小型衛星システム、および超小型推進系の開発実績に基づき、人工衛星の基本機能(バス部)と、推進系の開発を支援。将来的な高度な宇宙ミッションの実現および持続可能な宇宙開発/利用を目指す。

JAXAは、人工衛星の開発・運用や国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の利用・運用で培ってきた技術力とプロジェクト経験を活かし、技術支援、及びソニーが策定する事業・研究開発計画の検討を支援。

今回の衛星では、自由かつリアルタイムで遠隔操作する衛星上のカメラで撮影した映像を地上に届けることを目指しているため、一連の衛星開発に係る検討支援などを通じて、将来のJAXAミッションにも有用な新しい知見や技術の獲得を目指すという。