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R2-D2の声はこうして生まれた。「ようこそ映画音響の世界へ」本編映像解禁

(C) 2019 Ain't Heard Nothin' Yet Corp.All Rights Reserved.

ハリウッドの映画音響にフォーカスした世界初のドキュメンタリー映画「ようこそ映画音響の世界へ」。8月28日より新宿シネマカリテほか全国で順次公開するのに先駆け、本編映像を公開した。

本作は、世界的に活躍する映画監督たちや、「スター・ウォーズ」などを手掛けたベン・バート、「地獄の黙示録」などで知られるウォルター・マーチ、「ジュラシック・パーク」などに携わったゲイリー・ライドストロームといった映画音響界のレジェンドを始めとした、その道のスペシャリストたちへのインタビューと共に、“音”が映画にもたらす効果と重要性に迫っていくドキュメンタリー。

公開された映像は、世界中で愛され続け、熱狂的なファンも多い「スター・ウォーズ」シリーズ制作の裏側に迫る本編映像。冒頭から次々と有名なシーンの数々の音の裏側が映し出される。

そしてジョージ・ルーカス監督が語るのは、シリーズで音響デザインを担当したベン・バートについて。ルーカスやスピルバーグといった著名な映画人を輩出した名門南カリフォルニア大学の学生だったバートは、卒業する頃に音声に興味がある学生を求めて学校を訪れたルーカスの代理人と出会い、「スター・ウォーズ」のアウトラインを聞いてすぐに飛びついたという。

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撮影の始まる1年も前からロサンゼルス中で「スター・ウォーズ」のためのあらゆる音を録音。映像のメインには、二人が数カ月も試行錯誤しながら、あの人気キャラクターR2-D2の声を創り出したエピソードを語る様子が収められている。

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人間の言葉を発さないR2-D2について「何を言っているかわかるようにしたかった」と話すルーカスと「意味不明になるのが心配だった」と語るバート。2人はルーカスの家で映画に音を入れる作業をしながら失敗を繰り返していた。話し合いをする中でR2-D2の声へのイメージを膨らませ、バートは「言葉とは音の表情なんだと気づいた」という。

それから問題は一気に解決し、バートが録音した声とキーボードの音を重ねてあの馴染みのあるR2-D2の声が誕生。音響デザイン「あり」と「なし」の場合が比較される場面もあり、音が与える印象の重要性に気付かされる。

さらに映画の中では、バートが「スター・ウォーズ」に関わることになって最初に任された、ウーキー族の声に合う音を集める過程などを知ることができるシーンも。チューバッカの声に隠された驚きの正体とは一体……?

【特別本編映像】R2-D2の声はこうして生まれた/映画『ようこそ映画音響の世界へ』

「ようこそ映画音響の世界へ」の公開を記念し、サンデーブランチ下北沢店にて、トーク付き試写会イベントが8月25日に開催決定。上映前には放送作家の町山広美によるトークショーが行なわれる。鑑賞後にSNSに感想を投稿できる人が対象で、応募フォームから申し込める。当日はワンドリンク制。