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「トップガン」は“音が重要” 解雇からの逆転!? 「ようこそ映画音響の世界へ」

(C) 2019 Ain't Heard Nothin' Yet Corp.All Rights Reserved.

8月28日に公開される、ハリウッドの映画音響にフォーカスした世界初のドキュメンタリー映画「ようこそ映画音響の世界へ」。トム・クルーズの出世作「トップガン」('86)の音響制作の裏側と、知られざる音響技術者の苦労に迫る本編映像の一部が公開された。

【特別本編映像】トップガン/映画『ようこそ映画音響の世界へ』

この映画は、世界的に活躍する映画監督たちや、「スター・ウォーズ」などを手掛けたベン・バート、「地獄の黙示録」などで知られるウォルター・マーチ、「ジュラシック・パーク」などに携わったゲイリー・ライドストロームといった映画音響界のレジェンドを始めとした、その道のスペシャリストたちへのインタビューと共に、“音”が映画にもたらす効果と重要性に迫っていくドキュメンタリー。

映画制作の現場において長い間“音響”は重要視されず、制作期間や資金面は決して恵まれたものではなかった。それでも名作の裏側で、人知れず努力を続けた音響技術者達の活躍と、“音”の秘密を知ることが出来る本作。

公開された映像は、続編の公開も予定されている「トップガン」。音響制作を担当したのは、女性スタッフがまだまだ少なかった1980年代から「フラッシュダンス」や「ビバリーヒルズ・コップ」などの作品で活躍していたセス・ホール。

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彼女はリアルな音を求めてジェット機の音を録音し使用することにするが、本物の音は想像より“退屈で迫力に欠けるもの”だったという。

理想の音を観客に届けるため試行錯誤するセス。細かな調整や工夫には多くの時間が必要となるが、その重要性はスタジオには中々理解されない。ある日作業に励む彼女に、スタジオの重役から「音は重要じゃない」と突然解雇が言い渡される……。

非情な言葉だが、それでも臨場感のある“音”を追い求めた彼女の努力は素晴らしい結果を生み、報われる。解雇を言い渡された数カ月後、アカデミー賞の音響効果部門にノミネートされたのだ。

どのような工夫がアカデミー賞ノミネートという結果に結びついたのか? 映像では、ジェット機のエンジン音に、意外な何かを、重ねる工夫が語られている。

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