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カシオ、2,000ルーメンで世界最小・最軽量レーザー&LEDプロジェクタ

FORESIGHT VIEW「CX-F1」「CX-E1」

カシオ計算機は、小型プロジェクターの新シリーズ“FORESIGHT VIEW”を立ち上げ、2,000ルーメンの高輝度で世界最小・最軽量を実現したビジネス向けの2機種を3月下旬より発売する。ラインナップはWi-Fi接続やスピーカーを備えた「CX-F1」と映像投影のみの「CX-E1」。カラーはエクスプレッションレッド、ナレッジネイビーの各2色。価格は各オープンプライスで、店頭予想価格はCX-F1が17万円前後(税別)、CX-E1が15万円前後(同)。

新シリーズ立ち上げの背景に、主力のビジネスプロジェクター市場の急速な縮小があるという。市場導入の一巡とフラットパネルの低価格化により、2019年の市場が対前年8割に下落したほか、2020年はコロナウイルス感染症の影響による、学校や企業の設備予算凍結なども加わり、市場縮小が加速。今後も成長が見込めないとしている。

一方で、レーザー光源とLED光源を組み合わせたカシオ独自の光源システムにより、明るさ2,000~4,000ルーメンのクラスでは小型軽量で低消費電力の製品を実現できる光源技術を保有。これらを用いて、プロジェクションモジュールを展開する“組込領域”を事業の軸にシフトすると同時に、そのモジュール技術を用いた“コミュニケーション領域”へ製品を展開。FORESIGHT VIEWはこのコミュニケーション領域の第1弾となる。

FORESIGHT VIEW「CX-F1/E1」は、外形寸法が215×152×43mm(幅×奥行き×高さ)のA5サイズ、重量が約1.1kgと世界最小・最軽量を実現したとする小型プロジェクター。「大きな画面を持ち運び、誰もが対面コミュニケーションの効果を最大化できる製品」を目指したとし、ビジネスバッグに入れて持ち運び可能で、使い慣れた機材を使って、外出先での商談やプレゼンテーションが行なえる。

小型化には、カシオ独自のレーザー&LED光源のほか、光路を最適化した光学設計、表示素子と光源の特性を活かした省スペース冷却システム、山形カシオでの国内生産による設備内製化の4つの技術資源により実現したとしている。

レーザー&LED光源では、複数の光源と集光レンズとミラーを利用しているが、これを一体化したレンズを新規開発。従来モデルから奥行き50mm超の短縮し、製品サイズに影響するボトルネックを解決したとする。これにより、コンパクトサイズながら2,000ルーメンの高輝度を実現。部屋の照明を消すことなく明るい大画面を投影できるため、会議やプレゼンテーションにおいて、出席者の表情を確認しながら説明できるとする。

冷却システムは、光路に直接風を当てることなく、光源の背面から熱を吸い出すカシオ独自の熱輸送手法を採用。設計初期フェーズからCAEというコンピューター解析技術を活用。吸気口、排気口、ファンの位置など、もっとも効率的に熱源の冷却が行なえる配置を算出し、クラス最小化を実現したとしている。

設置から投影までの準備も簡略化。電源に接続し、PCとHDMIで接続する2ステップで自動で起動、接続後最短5秒で投影できるため、出席者を待たせずに会議を始められるとしている。オプションの専用バッテリーを使用すれば、外出先の電源も気にせずに利用できる。なお、専用バッテリーの価格はオープンプライスで、店頭予想価格は2万5千円前後(税別)。

Wi-Fiを搭載したCX-F1では、専用アプリを使用して、スマホ/PC/タブレットなどから無線での映像出力にも対応。また、CX-F1は出力1Wのスピーカーを備えるほか、3.5mmステレオミニジャックを備え、スピーカーを接続して音声出力できる。

【お詫びと訂正】
記事初出時、3.5mmステレオミニ出力にイヤフォンを接続できると書いておりましたが、誤りでした。お詫びして訂正します(2月9日20時)。

解像度は1,280×800ドット。画面サイズは30~300型で投影できる。焦点調整は手動。台形補正は縦が自動+30度、手動±30度、横が手動±30度。

端子は共通してHDMI1系統と、ロゴ登録・ユーザーアップデート用のmicroUSBを装備。CX-F1は、同梱の無線LANアダプタ用のUSB端子も備える。

なおオプションでは、専用バッテリーのほか、ワイヤレスリモコンとソフトインナーケースなども用意する。