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リン、自社製DACでフルモデルチェンジした「KLIMAX DSM/3」
2021年3月29日 12:45
リンジャパンは、同社のネットワークプレーヤーをフルモデルチェンジし、自社設計ディスクリートDACを搭載した「KLIMAX DSM/3」を4月に発売する。HDMI入出力搭載モデル(KLIMAX DSM/3/H)と非搭載モデル(KLIMAX DSM/3)が用意され、価格はいずれも528万円。
従来モデルのように基板交換によるアップグレードはできないが、下取りによるトレードイン・サポート・アップグレードを用意。従来型KLIMAX DS/DSMを下取りに出す場合は110万円オフ、AKURATE DS/DSMを下取りに出す場合は44万円オフで購入できる。
これまでは他社のDACチップを採用していたが、第4世代DACアーキテクチャー「Katalyst」をステップアップさせるべく、オリジナルのディスクリートDAC「Organik DAC Architecture」を開発した。Organikは、FPGAに書き込まれた自社ソフトウェアによるデータ処理との完璧なマッチング/コンビネーションで動作するという。
再生フォーマットはFLAC、ALAC、WAV、DSD、MP3、AIFF、AAC、WMA(ロスレスは除く)、OGG。最大384kHz/24bitまでのPCM、DSD11.2MHzに対応。
筐体はブロックからの削り出しに8時間を要する屈強なシャーシを採用。外界とのアイソレーションはもちろん、内部各セクション間の徹底したアイソレーションを可能にしたとする。天面ダイヤル部には後方に向かって波紋状に広がる削り模様があしらわれ“スマイル・デザイン”を継承し、レコードのグルーヴを想起させる仕上がりとなった。仕上げはシルバーアナダイズとブラックアナダイズの2色。
精密加工されたクリアガラス製ダイヤルを天面に装備。ダイヤル中央のロゴとボリュームレベルを示す100のスリットはステンレススチールブロックから削り出し加工された。PINボタンもステンレスの削り出しパーツを研磨仕上げが施され「最高級機に相応しいスムーズでシルキーなタッチを実現」している。
前面のミラーガラス奥には高解像度有機ELディスプレイを搭載。ディスプレイは他モデルよりも大型化されており、クラシック音楽などの長い曲名もクリアに認識できるという。ディスプレイオフ時は完全なミラーになる。
入力端子は同軸デジタル×2、光/USB Type-B×1、XLR×1、RCA×2。出力端子はXLR、RCAを各1系統備える。このうち同軸デジタル1系統はIN/OUT設定ができる。
オプティカルEthernet端子、Exakt Link端子×2も装備。「KLIMAX DSM/3/H」のみ、HDMI入力×4とARC/eARC対応のHDMI出力も搭載した。
従来型の「KLIMAX DSM/2」「KLIMAX DS/3」は、2021年5月末まで受注を継続する。
ExaktシリーズもOganik DACにリニューアル
KLIMAX DSM/3発表と連動する形で、Exakt専用ヘッドユニットや、KLIMAX Exaktboxなどもリニューアルされる。専用ヘッドユニットは「KLIMAX DSM/3/H」からアナログ出力を排した「KLIMAX System Hub/1」に、KLIMAX ExaktboxはOganik DAC を搭載した「KLIMAX Exaktbox/2」に、KLIMAX Exakt 350はOganik DACを片側に6ch搭載した「KLIMAX Exakt 350/2」に一新される。
価格はKLIMAX System Hub/1とKLIMAX Exaktbox/2が264万円。KLIMAX Exakt 350/2が990万円。KLIMAX System Hub/1とKLIMAX Exaktbox/2はシルバーとブラックの2種類の仕上げが用意される。
また、KLIMAX System Hub/1は従来モデルを下取りに出す形でのアップグレードに対応。下取りに出すと55万円オフで新モデルを購入できる。そのほかの2モデルは、KLIMAX Exaktbox/2が99万円で、KLIMAX Exakt 350/2は198万円でアップグレード可能。
アップグレードサービスはリンジャパン正規輸入品に限定。また従来型製品の受注も5月末まで継続される。
そのほか、小型埋め込みスピーカーSweetspotの販売終了や、先日発表されたSpotify HiFiへの対応やdeezerへの対応予定などもアナウンスされた。