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“スケキヨ”が4Kに。UHD BD「犬神家の一族」12月発売、劇場公開も
2021年9月21日 00:00
KADOKAWAは、1976年公開の映画「犬神家の一族」を4K Ultra HD Blu-ray化。190ページ以上の完全資料集と、新撮の映像特典を収めたディスク3枚組をセットにして、2021年12月24日に発売する。価格は16,280円。
「犬神家の一族」は、名探偵・金田一耕助が怪事件に挑む、横溝正史の傑作ミステリーを巨匠・市川崑監督が映画化した、角川映画の第1作。佐清(スケキヨ)の白マスクや水面から突き出た足が強烈なインパクトで社会現象を巻き起こし、特大明朝体のタイトルレイアウト、大胆なカッティングによる編集、大野雄二の音楽など、その映像表現は多くのクリエイター・アーティストに影響を与えた、日本映画史に残る不朽の名作。
UHD BDでは、オリジナルの35mmネガフィルムから引き出された精細な映像とクリアな音声に加え、1,000nitsのダイナミックレンジの表現域を活かし、新たなHDRグレーディングを施した16bit ニューマスターを使用。
作品完成時の本来の形を目指し、1976年ストックの上映プリントの解析にはじまり、東洋現像所(現IMAGICAエンタテインメントメディアサービス)で発掘された初号オリジナル・タイミングシート(カット毎の色味の補正値)、さらには当時の実作業を担当したフィルム技術スタッフ陣の証言をもとに、色調と画郭を徹底調査。市川組の編集を手がける長田千鶴子の最終監修を経たHDRグレーディングとサウンドトランスファーによって、市川崑監督が描いた世界観を忠実に再現されているという。
特典には、2017年に映画秘宝COLLECTIONとして発売され、ファンの間で話題を呼んだ「市川崑『悪魔の手毬唄』完全資料集成」第二弾として、同編集者が同フォーマットで手掛ける「市川崑『犬神家の一族』完全資料集成(A4/ソフトカバー/190ページ以上)」を同梱。未発表の写真や、スタッフの貴重な証言などを収めた。
映像特典Blu-rayは、4K修復に密着した新撮「『犬神家の一族』<4Kデジタル修復版>の軌跡」のほか、「市川崑 映像の秘密[リエディット完全版]」、「オフショッツ〈市川崑 映像の秘密を撮った日〉」(2015年発売「市川崑Blu-rayBOX」特典)、「検証!~『犬神家の一族』はこうして作られた~」、「誕生! 金田一耕助」など、過去のパッケージに収録された映像を収録する。
UHD BDは3層100GBディスクで、本編時間は146分。アスペクト比は1:1.5(東宝1.5ワイド)。音声はリニアPCM 2.0chモノラル。字幕は日本語、英語。
なお、角川映画45年記念企画として「角川映画祭」が11月19日より、テアトル新宿、EJ アニメシアター新宿ほかにて開催される。4K修復版「犬神家の一族」が初上映されるほか、4K修復版「復活の日」「里見八犬伝」「人間の証明」「探偵物語」など、日本映画の歴史を変えた傑作31作品が劇場公開される。
上映作品やスケジュールなどの詳細は公式サイトを参照のこと。