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IIJ、テレビ番組を同時ネット配信できるライブ機能。放送局/配信事業者向け

「LIVEプラン:プレミアム」提供イメージ

インターネットイニシアティブ(IIJ)は10月26日、動画のオンデマンド(VOD)配信に必要なシステムや機能をクラウドサービスとしてオールインワンで提供する「IIJ Media Sphereサービス」の新メニューとして、広告挿入や字幕表示などの機能を備えたライブ配信用「LIVEプラン:プレミアム」を追加し、主に放送事業者向けに提供を開始した。

放送局や動画配信事業者は、テレビ放送とインターネットの同時配信や、スポーツ、音楽イベントなど定期的なライブ配信の用途で同サービスを利用できる。

LIVEプラン:プレミアムの提供価格は初期費用が150,000円(税別)、月額基本費用が300,000円(税別)から。利用量に応じた従量課金も行なわれ、LIVEトランスコードが300円(税別)/時間、動画ストレージが10円(税別)/GB、データ配信が7円(税別)/GB(月額基本料に10TBを含む)。

昨年来のコロナ禍により在宅時間が増えたことで、インターネット経由での動画視聴が増加。放送分野においてもテレビ放送とインターネットの同時配信のニーズが高まっており、その需要に対応するために、従来のVOD配信機能に加え、広告挿入、字幕表示、番組表などのライブ配信用機能を提供するメニューが追加された。

LIVEプラン:プレミアムでは、放送分野の標準規格であるARIBに対応した字幕を、ライブ配信の動画でも表示できる。さらにサーバーサイド動画広告(SSAI:Server Side Ad Insertion)機能により、テレビ番組のようにライブ配信の途中で広告を挿入できる。広告動画は登録してあるものからランダムで再生したり、指定された長さにあった広告を再生したりなど、利用用途に合わせて挿入できる。

VODと併用する場合は「VOD&LIVEプラン」を利用することで、配信終了後にVOD動画として保存し、見逃し配信に利用可能。配信するコンテンツは、分かりやすい番組表形式の管理画面で対象チャンネルの指定時間に登録できる。

IIJ Media Sphereサービスは、動画配信プラットフォームとCDN(Content Delivery Network)の機能を併せて提供するサービス。ユーザーは動画ファイルを専用の管理画面からアップロードするだけで、システム側で視聴端末に合わせた配信フォーマットへのデータ変換から、動画プレイヤーのHTMLタグ生成、エンドユーザへの配信までを一括して行なえる。

同サービスを利用すれば、動画配信に必要な設備や各種機能を自社で調達する必要がなく、専門知識がなくても手軽に配信を始められるため、一般企業の社内利用、教育機関、コンテンツホルダーなど幅広いユーザーに利用されているとのこと。

IIJは11月17日より幕張メッセで開催される放送・メディアの国際展示会「Inter BEE 2021」に出展し、同サービスの活用事例のほか、放送局用ネットワークのIP化を推進する各種ソリューションを紹介する。IIJのブース番号は6507。