ニュース

米フェンダー、オーディオメーカー「PreSonus」を買収

フェンダーミュージカルインストゥルメンツコーポレーション(FMIC)は、米国時間の1日、PreSonus Audio Electronicsとの合併に関する契約を締結したと発表した。PreSonusと手を組むことで、ハードとソフトをシームレスに統合し、ストレスのないエンド・ツー・エンド体験を提供するエコシステムを目指すという。

フェンダーは、1946年に設立した老舗楽器メーカー。現在はFENDER、SQUIER、GRETSCH、JACKSON、EVH、CHARVEL、BIGSBYなどのブランドを所有・ライセンスしており、今年2021年に創業75年を迎えた。

同社は「技術の進歩に伴い、人々の音楽制作やレコーディングテクニックは常に進化しています。ほとんどのギターやベースを演奏者はアンプを使用し続けていますが、多くの人は楽器をインターフェースに接続し、バーチャル・アンプやエフェクトを使って自分のサウンドを作ります。あらゆるレベルのプレイヤーが、かつてないほど多くの時間をオンラインで過ごし、学習、練習、ジャムセッション、演奏、録音、共有のために様々な製品やテクノロジーを利用しています」と分析。

さらに「このような現代のワークフローは、従来のシグナルチェーンを拡大し、クリエイティブなコンテンツの収録と世界に向けての配信を含むようになりました。フェンダーは、ハードウェアとソフトウェアをシームレスに統合して、お客様のクリエイティブな活動のあらゆるレベルにおいて、ストレスのないエンド・ツー・エンド体験を提供するエコシステムをビジョンとして持っており、PreSonusと手を組むことでそれが可能になります」と、買収の意義を説明している。

フェンダーのCEOを務めるアンディ・ムーニーは、「PreSonusチームのメンバーをFMICファミリーに迎えられることを大変嬉しく思い、両社の今後の成長を楽しみにしています」と話し、「両社ともに、音楽への情熱、革新へのコミットメント、現在および次世代のアーティストにインスピレーションを与え、製品を提供したいという共通の目標に向かっています」とコメント。

Presonus創業者・CSOであるジム・オドムは、「設立から25年以上が経った今、PreSonusの成長をサポートしてくれる適切なパートナーを見つけたと感じています。我々は、現在そして未来のお客様に今回の提携が意味することを今後お見せできることを楽しみにしています」と発表。PreSonus CEOのジム・ボイトノットは、「PreSonusとフェンダーの共通するビジョン、音楽制作の未来に対する考え方、そして目標の根本的な一致が、この締結につながりました」と述べている。

1995年にジム・オドムとブライアン・スミスにより設立されたPreSonusは、手の届く価格でプロフェッショナルな音質と機能を備えるオーディオ製品をデザイン。これまで、ミュージシャンやコンテンツクリエイター、プロデューサー、オーディオエンジニアらにさまざまな機器を提供してきた。現在PreSonusは、レコーディングおよびライブサウンドのハードウェアとソフトウェアを手掛けている。