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アイ・オー、PS5のスペックを活かせるキャプチャ&ディスプレイ

PS5とキャプチャユニット「GV-USB3/HDS」

アイ・オー・データ機器は5日、ゲーム関連の新製品発表会を開催。PS5などの次世代ゲーム機の4K/60pや2K/120p映像もパススルーできるキャプチャユニット「GV-USB3/HDS」を11月中旬にオープンプライス(店頭予想価格27,700円前後)、31.5インチのゲーミングディスプレイ「LCD-GCU321HXAB」を12月上旬に(同159,500円前後)を発表。それぞれ実機も参考出品した。

キャプチャユニット「GV-USB3/HDS」

キャプチャユニット「GV-USB3/HDS」

「GV-USB3/HDS」はゲーミングモニター「GigaCrysta」のファミリーブランドである「GigaCrysta E.A.G.L(イーグル)」の商品として展開する。PCとUSB(3.2 Gn1)で接続して利用するタイプのキャプチャユニットで、PCレスの単体では動作しない。

最大の特徴は4K/60pや2K/120p映像のHDMIパススルーが可能であるため、PCでのゲームプレイ録画や配信をする際でも、ディスプレイに表示される映像が4K/60pなどを維持でき、2K/60pなどにダウンコンバートされるのを防げる。

HDMI入力端子に加え、パスルルー端子も備えている

録画はPC側のソフトウェアエンコードを使い、最大で4K/30p、2K/120pでのキャプチャーが可能。HDR10の録画にも対応する。OS標準ドライバーで動作するため、専用ドライバーのインストールが不要。

4K/30pや2K/120p、HDRに対応した録画ソフトの「HD Mix Capture」、編集用ソフト「PowerDirector 18 for I-O DATA」も付属。さらに、配信用の有償ソフト「Xsplit」が2カ月利用できるクーポンも同梱する。なお、Xsplitでの配信は4K画質、120pには対応しない。

PCとUSB接続して利用する

ゲーミングディスプレイ「LCD-GCU321HXAB」

ゲーミングディスプレイ「LCD-GCU321HXAB」

HDMI入力で4K/120pに対応したディスプレイで、PS5のパフォーマンスを最大限活かすことができるという。画面サイズは31.5インチ。オーバードライブ機能を備え、応答速度1ms(G to G)を実現。動きの激しいゲームでの残像感を低減している。

また、映像が入力されてから、画面に表示するまでの内部処理の遅延を最小限に抑えるスルーモードも搭載している。

最新グラフィックボードのパフォーマンスも最大限に発揮するため、144HzとDSC(Display Stream Compression)をサポート。DisplayPort接続で4K/144p 10bitカラーを表示できる。

バックライトにはローカルディミング技術を採用。DisplayHDR 400認定も受けている。NVIDIA G-SYNCにも対応する。

パネルは178度の広視野角。DCI-P3カバー率90%の広色域も特徴。暗部の視認性を向上させる「Night Clear Vision」機能や、映像にメリハリをつける「エンハンストカラー」機能も用意。

スタンドは好みの高さや、角度への調整が可能。入力端子はHDMI×3(全端子4K/120p対応)、DisplayPort×1を搭載、操作用のリモコンも同梱。USB HUB機能も備えている。

狭額縁であるため、マルチディスプレイ構成にも向いているという
操作用のリモコンも付属する

なお、この製品とは別に、今後のゲーミングディスプレイラインナップとして、24.5型のフルHD解像度で、リフレッシュレート360Hzまでサポートする製品も開発中だという。新デザインを採用し、こだわりの新リモコンも同梱。最高峰のゲーミングモニターを目指しているという。

開発中の、24.5型のフルHD解像度で、リフレッシュレート360Hzまでサポートする製品中

日本のプレーヤーを大切にしていく

上席執行役員 事業本部の加藤光兼本部長は、2014年から約7年かけて作り上げた「GigaCrysta」ブランドの成果として、ゲーミングモニターは累計40万台、ゲーミングキャプチャーは同12万台、ゲーミングSSDは同27万台出荷したと発表。ブランドの浸透に「手応えを感じている」という。

上席執行役員 事業本部の加藤光兼本部長

その上で、「皆さんにより良い形でゲーミングデバイスを提供していくためには、我々がユーザーの皆さんへ提供できる価値を今一度しっかり考えていかなければならない」とし、「日本のプレーヤーにとって“あって嬉しい”、日本のプレーヤーが“心地いいな”と思ってもらえることを大切にしたい」と語り、今後も日本のプレーヤーを大切にしていく姿勢を強調した。

会場ではゲーミングルーターも参考出品されている

発表会の後半では、ゲストとしてNTTe-Sports 代表取締役 副社長の影澤潤一氏、ラジオDJのやまだひさし氏を招いて、「国内総合周辺機器メーカーが目指すe-Sports市場への展開」と題したトークセッションも開催。

ミュージシャンや芸能人などを含め、ゲームを楽しみ、配信する人が増えている事などを紹介しながら、“好きなものを中心としたコミュニティ”が続々と誕生している現状を踏まえ、そうしたコミュニティのさらなる増加や、ゲームを楽しむ事を“日常のあたりまえ”にしていくために、国内メーカーという強みを活かし、日本のゲームファンの声に応え、ゲームユーザーの裾のを広げるデバイスの開発に尽力しているアイ・オー・データ機器への期待が語られた。

さらに、やまだひさし氏はe-Sportsの明るい未来として、「例えば、足が不自由な人でもウイイレのe-Sportsで優勝できるし、目の不自由な人でも活躍できるVRゴーグルのようなデバイスを作ることもできるかもしれない。オンラインで繋がればどこにいても仲間だし、新しいビジネスも生まれるかもしれない。性別も人種も関係なく、そういった世界がはやく見たいですね」と、今後への期待を語った。

ラジオDJのやまだひさし氏
トークセッションの模様