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iBasso、「ES9038Pro」搭載でアンプ交換対応プレーヤー「DX240」

MUSINは、iBasso Audioブランドのポータブルオーディオプレーヤー「DX240」を11月19日に発売する。カラーはグリーンとブラックの2色展開。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は13万円前後。発売に先駆け予約受付を開始した。また、初回販売分には、特典としてレザーケースと交換プレートが付属する。

「ポータブルサイズで最高のサウンドクオリティ」をスローガンに開発されたオーディオプレーヤー。「DX160」と共通の、5型ディスプレイを採用したサイズ感を維持したまま、デジタル処理を行なう回路を「DX300」と共通の技術を用いて大幅にアップデート。ハイエンドモデルに迫る音質を実現したという。

グリーン
ブラック

DACチップにはESS Technology製「ES9038Pro」をiBassoで初採用。ダイナミックレンジ132dB、THD+N -122dBといったスペックを備え、多くの据置ハイエンドDACでの採用実績があるほか、情報量の豊かさや歪の少なさで高い評価を持つDACチップだという。

一方で、ESS製DACチップの採用実績を持つ同社でも、ES9038Proは「とっても“暴れ馬”であり、簡単に乗りこなすことは出来ませんでした」とし、2年以上に渡っての研究期間とチューニングを経て、搭載できる製品を発表できたとしている。最大768kHz/32bitまでのPCMとDSDの再生に対応。MQAのフルデコードにも対応する。

DX300に搭載したデジタルオーディオシステム「FPGA-Master」を採用。オーディオ処理に関し、様々な処理を並列して行なうことでデコードや信号伝送をより安定させる効果があるという。

またNDK製フェムト・クロック水晶発振器を2基使用してマスタークロックを生成。システムと同期・管理することでジッターを限りなく低減し、クリーンなデジタルオーディオシステムを構築する役割も担うとしている。

アンプ回路をユーザーが自由に交換できる設計を採用。標準で付属する「AMP1-MK3」アンプカードは、32Ω負荷時に最大878mWの出力が可能。出力系統は3.5mmアンバランス、3.5mmラインアウト、2.5mmバランスの3つを備えている。AMP1~8までのモジュールと互換性を持っているため、好みやデバイスの用途に合わせて自由にカスタマイズできる。

AMP1-MK3の音響特性は以下の通り。

  • 3.5mmステレオ出力
    最大出力電圧:3.1Vrms
    最大出力レベル:281mW@32Ω、32mW@300Ω
    周波数特性:10Hz~45kHz±0.1dB
    SN比:123dB
    ダイナミックレンジ:123dB
    THD+N:-110dB(1.8Vrms, 無負荷時)、-109dB(1.8Vrms, 32Ω負荷時)
    クロストーク:-117dB
    出力インピーダンス:0.38Ω
  • 2.5mmバランス出力
    最大出力電圧:6.2Vrms
    最大出力レベル:878mW@32Ω、128mW@300Ω
    周波数特性:10Hz~45kHz±0.1dB
    SN比:125dB
    ダイナミックレンジ:125dB
    THD+N:-114dB(3Vrms, 無負荷時)、-114dB(3Vrms, 32Ω負荷時)
    クロストーク:-119dB
    出力インピーダンス:0.57Ω
  • 3.5mmライン出力
    最大出力電圧:3Vrms
    周波数特性:10Hz~45kHz±0.1dB
    SN比:122dB
    ダイナミックレンジ:122dB
    THD+N:-110dB(1.8Vrms, 無負荷時)
    クロストーク:-116dB

SoCには「Snapdragon 660」を搭載。電力効率にも優れ、最大で11時間の連続再生が可能になった。充電時間は約2.5時間。メモリ容量は4GB、ストレージ容量は64GB。microSDカードスロットも備えている。

OSはAndroid 9.0を搭載するほか、音楽再生向けでLinuxベースのカスタムOS Mango OSも搭載している。

Wi-FiとBluetoothにも対応。Bluetoothのバージョンは5.0で、コーデックはAAC、SBCのほか、送信のみLDACとaptXにも対応する。

外形寸法は124×71.5×19.4mm(縦×横×厚さ)。重量は約205g。USB-Cケーブル、同軸デジタルケーブル、バランス・バーンインケーブル、TPUケースなどが付属する。