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FiiO、“小型据置ヘッドフォンアンプ決定版”「K5 Pro ESS」

小型据置ヘッドフォンアンプ「K5 Pro ESS」

エミライはFiiOの新製品として、ES9038Q2Mを搭載した小型据置ヘッドフォンアンプ「K5 Pro ESS」を1月14日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は26,400円前後。「小型据置ヘッドフォンアンプの決定版」としている。

ESS Technologyのポータブル向けDACチップのフラッグシップモデル「ES9038Q2M」を採用。前モデルが採用していた「AK4493EQ」と比較してTHD+Nを約50%向上、チャンネルセパレーションは最大8dB向上している。

USBデコードチップには、XMOS製「XUF208」を採用。PCMでは最大768kHz/32bit、DSDでは最大DSD512(Native)のデコード能力を備え、優れたクロックマネジメントシステムにより高い品質のD/A変換が可能という。ボリュームノブの周りに配置されたリング状のインジケーターライトは、現在再生中のサンプリングレートに応じて様々な色で点灯する。

アナログアンプ部は、二次のローパスフィルター、アナログボリューム、電圧増幅、電流駆動部を備えった4ブロック構成。増幅回路の各部分が調和して連携する事で、「優れたダイナミックレンジと高解像度のサウンドを実現した」という。

チューニングされたフィードフォワードアンプ回路設計により、TPA6120オペアンプの出力は60%以上増加。32Ω負荷時に最大1.5W、300Ω負荷時に最大20Vp-pと強力な出力を実現している。

ボリュームコントロールは「ADCボリュームコントロール機能」を採用。搭載した可変抵抗=ボリュームノブに直接音楽信号を流して調節するのではなく、ノブの回転変化をAD変換した値に基づいてアナログボリュームICを制御することで、可変抵抗で発生するギャングエラーを排除しつつ、ボリュームノブによる直感的な音量調整を可能としている。

音量調整に使用している新日本無線製「NW1195A」アナログボリュームコントロールチップは、-118dBの超低ノイズが特長。1ステップ0.5dBの音量調整が可能。テキサスインスツルメンツ製フラグシップオペアンプ「TPA6120」とJFETオペアンプ「OPA1642」 を組み合わせ、スムーズで高解像度な音量調整を実現している。

ノイズを最小限に抑えるように設計されたDC 15V外部電源方式を採用。入力されたDC電圧は2次電源でフィルタリングされ、オーディオ回路の増幅部分と回路の残りの部分に独立して電力供給を行なう。これにより、電源リップルを効果的に抑制し、回路の2つの主要セクション間のクロストークを最小限に抑えたとする。

入力の選択とゲイン調整の両方を、本体前面に装備されたレバースイッチで行なえる。ゲイン調整は低、中、高の3段階。ヘッドフォン出力は6.35mm。RCA出力も備えており、最大2Vrmsまで調整できるため、アクティブスピーカーや外付けアンプとも組み合わせられる。

入力端子はUSB、光デジタル、RCA同軸デジタル、RCAアナログを搭載。テレビや音楽プレーヤーなどとも接続できる。

筐体はオールアルミニウム製で、高い剛性を持ちながらコンパクトさも追求している。外形寸法は120146.5×55mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約480g。