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Dan D’Agostino、“究極的進化”遂げたパワーアンプ2機種
2022年1月25日 12:14
アクシスは、Dan D’Agostinoのモノラルパワーアンプ「MOMENTUM M400MxV」とステレオパワーアンプ「MOMENTUM S250MxV」を、2月に発売する。価格はM400MxVがペア1,390万円(税別)、S250MxVが790万円(税別)。外装カラーはシルバーとブラック。新製品発売に伴い、従来モデルのアップグレードサービスも提供する。
アップグレードサービスは筐体以外のすべてを交換する大規模なもので、対応モデルと価格は次のとおり。
- M300→M400MxVアップグレード 5,800,000円(ペア/税別)
- M400→M400MxVアップグレード 3,800,000円(ペア/税別)
- S200→S250MxVアップグレード 3,100,000円(税別)
- S250→S250MxVアップグレード 2,100,000円(税別)
2011年にブランドの第一号機としてリリースされたMOMENTUMアンプシリーズの最新モデル。同ブランドのフラッグシップアンプ「Relentless」の開発によって得られた技術と回路トポロジーが色濃く投影され、電源や入力、ドライバー、出力ステージのすべてにおいて、その能力が格段に強化されている。
モデル名末尾の「MxV」は、MOMENTUM(運動量)を示すMass(質量)×Velocity(速度)という物理法則に由来している。
両モデルとも、電源トランスには新しい巻線パターンを採用。以前と同一のフットプリントサイズながら、50%以上電力出力が増大した。これにより、動的な、瞬間的な音楽信号のピークにも揺らぐことなく余裕をもって対応させることができ、アンプ回路全体に、より大きなヘッドルームをもたらした。
入力ステージには、まったく新しい回路トポロジーが導入され、フロントエンドに電力を供給するバイポーラトランジスタに、これまでの10倍の電流と電力を供給できる新デバイスを投入。より広い帯域幅と、より低い歪率特性を実現している。
フルコンプリメンタリー構成のドライバーステージと最終段のSEPPパワーステージには、最上位モデルのRelentlessに搭載されたバイポーラ・パワートランジスタを採用した。NPN/PNPペアをドライバー段に4組、パワー段に12組の計32個で構成され、69MHzのハイスピード動作によって、200kHzに及ぶフラットなワイドレンジを獲得した。
各トランジスタのベースに結合されるコンデンサ/抵抗ネットワークには、超高周波数にも、低インピーダンスのスピーカー負荷にも高い安定性が保たれる特製品を使うことで「圧倒的な俊敏性と超広帯域特性をパワーステージに与え、音楽のジャンルを問わず、より豊かでダイナミックなプレゼンテーションをもたらす」という。
新たなバイアス安定化回路により、MOMENTUM伝統の銅のヒートシンクとの相乗効果によって、動作バイアスをほぼ50%増加させながらも過度の温度上昇を防ぎ、クラスAの動作領域を拡張。あらゆるレベルで、より高い透明感を音に与えるとしている。
筐体は、MOMENTUMの伝統とも言える銅のヒートシンクとアルミブロック削り出しシャーシで構成される。筐体の左右にはアルミに比べて1.7倍もの熱伝導率を持つ分厚い銅ブロックのヒートシンクを配置。縦に貫かれた放熱穴は、上下の開口部に対して中央部を一段細く絞り込んだ“ベンチュリ”構造によって、穴を吹き抜ける空気の流れが加速され、効率よく熱を放出し冷却する。
正面にはブレゲの時計デザインに通じる精緻なメーターを備え、一切のネジを露出させない巧妙なコンストラクションも特徴。シャーシは無垢のアルミ・ビレッドからの切削機械加工品。非共振性に優れ、RFI(高周波障害)や EMI(電磁干渉)からのシールド性能を持つ。両モデルとも、シャーシは従来モデルと同じものを使っているため、すべての世代のMomentumアンプと、Momentumステレオアンプは、Momentum MxV パフォーマンスレベルにアップグレードできる。
増幅回路はすべてディスクリートで組まれ、トランジスタ、抵抗、キャパシターなどの厳選された高品位部品がスルーホール基板にマウントされる。使われているすべての抵抗は、1%誤差の高品位金属皮膜ユニットで、アンプ回路は入力から出力まで全段DC結合となっている。
どちらもアメリカ・アリゾナ州にあるDan D'Agostinoの自社工場で、技術者と熟練した職人のチームによって手作りされ、厳格なテストも行なわれる。
M400MxVの出力は400W@8Ω、800W@4Ω、1,600W@2Ω。SN比は105dB(un-weighted)、ゲインは26.5dB、入力インピーダンスは1MΩ。入力端子はバランスXLR×1、出力端子は高品位バインディングポストで、出力インピーダンスは0.12Ω。消費電力は最大出力時690W。外形寸法は318×546×133mm(幅×奥行き×高さ)、重さは43kg。
M250MxVの出力は250W@8Ω、500W@4Ω、1,000W@2Ω。SN比は105dB(un-weighted)、ゲインは26.5dB、入力インピーダンスは1MΩ。入力端子はバランスXLR×1、出力端子は高品位バインディングポストで、出力インピーダンスは0.12Ω。消費電力は最大出力時690W。外形寸法は318×546×133mm(幅×奥行き×高さ)、重さは43kg。