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Chord、世界初のDSP採用モバイルDAC/ヘッドフォンアンプ「Mojo 2」

「Mojo 2」

アユートは、Chordブランドより、新開発のフルトランスペアレント型ロスレスDSP「UHD DSP」を搭載したFPGA DAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプ「Mojo 2」を、2月25日に発売する。価格は79,980円。発売に先駆け、2月18日の11時から先行予約受付を開始する。

専用レザーケース「Mojo 2 Case」「Mojo 2 Poly Case」も同日に発売。価格はMojo 2 Caseが7,980円、Mojo 2 Poly Caseが12,980円。

世界初のフルトランスペアレント型ロスレスDSPとなる「UHD DSP」を搭載する。705~768KHzで動作する104bitのカスタムDSPコアを採用した独自技術で、他のオーディオDSPと比較し、比類なき精度を実現したという。さらに内部での徹底したノイズシェーピングにより、極小信号のフィルタリングを維持したまま、クリアな音質も確保した。

周波数帯域ごとに18段階の調整ができ、低域、中低域、中高域、高域といった全周波数帯域にわたる微調整が可能。音量調整範囲も+18dB~-108dBに改善され、メインボリュームをローボリュームモードとハイボリュームモードに切替ができ、各調整範囲で最適な音量を設定できるようになった。

新たにDSP制御による4段階のクロスフィード機能も搭載し、「スピーカーのような空間演出が可能な自然なヘッドフォンリスニングを実現した」という。Chord Electronicsが20年以上かけて完成させたFPGAテクノロジーも採用。

Mojo 2では、デジタルDCサーボによるDCカップリングも採用した。40個のDSPコアを使用し、CHORD独自のWTA(Watts Transient Aligned)フィルターを改良したことで、40,960タップを実現している。これは補間フィルターの複雑さを表す技術的指標で、同ブランドのHugo 2は49,195タップ、前モデルのMojoは38,896タップ、Hugoは26,384タップ。

ノイズシェーパーも改良され、奥行き感やディテール感も向上。4eパルスアレイDACの改良によって、歪みやノイズの低減も実現した。カップリングコンデンサーを廃止することで、より高い音のニュートラル性も実現。

出力インピーダンスは0.06Ω、ダイナミックレンジは125.7dB、THD+N(全高調波歪+ノイズ)は0.00027%(2.5V/300Ω)、クロストークは-118dB(1KHz/300Ω)。出力レベルは1kHz/300Ωで90mW(5.2Vrms)、1kHz/30Ωで600mW(4.2Vrms)。

入力にはUSB Type-Cが追加された
出力は3.5mmステレオミニ×2

デジタル入力には、光デジタル、同軸デジタル、microUSBに加え、USB Type-Cポートも新設され、計4系統に。最大768kHz/32bitまでのPCMと、DSD 256のネイティブ再生に対応する。出力は3.5mmステレオミニ×2で、最大ふたりまで同時リスニングできる。

新たにメニューシステムも導入した。メニューボタンからの操作で、ミュート、移動時のボタンロック、4段階のクロスフィード、UHD DSPによるロスレス・トーン・コントロールといった機能が操作できる。ロスレス・トーン・コントロールではオーディオ信号のイコライジングを簡単に変更でき、1モードあたり各9段階、1dBごとに調整可能で、最大9dBのブーストおよびカットを、音量ボタンを押すだけで操作できる。

FPGAベースの新しいバッテリー充電システムにより、バッテリー周りの制御も大幅に改善された。充電速度が大幅に向上し、電力損失が75%削減、低温でより効率的な充電ができる。バッテリー容量も9%増え、電力効率も向上したことで、駆動時間は約8時間となっている。充電ポートはmicroUSB。

Hugo 2で定評だった「インテリジェントデスクトップモード」も改良した上で搭載。絶縁型バッテリーと電源ユニットの再設計により、音質を損なうことなくバッテリーレス動作に対応し、フィルタリングとアイソレーションの改善も図られている。

「Poly」と組み合わせたところ

別売りのMoho専用ストリーマー/サーバー「Poly」と完全互換があり、Polyとドッキングすることで、ハイレゾストリーミングやmicroSDカードを使った最大2TBのライブラリ保存と再生ができる。

特徴的なスフィアボタンは健在

Mojo 2はイギリスでデザイン・設計され、ハンドメイドで製造される。筐体にはビードブラスト加工を施した高品位アルミニウム製ケースワークを採用し、ブラックアルマイト仕上げが施される。本体のコントロールは4つの多色ポリカーボネート製コントロールスフィアボタンで行なう。

外形寸法は約83×22.9×62mm(幅×奥行き×高さ)、重さは単体で約185g。Polyドッキング時は合計で約270g。充電用のショートmicroUSBケーブル、クイックガイドが付属する。

「Mojo 2 Case」

同日発売のMojo 2 Caseは本革を使用した専用ケースで、外出先での使用時に本体をスタイリッシュに保護するという。ケースデザインはChord Electronics のジョン・フランクスが担当。ケースを装着したまま、各入出力端子やコントロール/ディスプレイスフィアにアクセスできる。高品質のブラックフィニッシュドレザーと、対照的なレッドステッチのディテールが特徴。

外形寸法は約88×28×65mm(幅×奥行き×高さ)、重さは約24g。

「Mojo 2 Poly Case」

同じく25日発売のMojo 2 Poly Caseは、専用ストリーマー/サーバーのPolyとドッキングした状態専用の本革ケース。こちらもChord Electronics のジョン・フランクスが担当がデザインした。ケースを装着したままで、Mojo 2の3.5mmステレオミニ×2やコントロール/ディスプレイスフィア、PolyのmicroSDカードスロット、microUSB充電ポート、デバイスステータスインジケーター、構成ポートにアクセスできる。

高品質のブラックフィニッシュドレザーとレッドステッチが特徴で、外形寸法は約134×28×65mm(幅×奥行き×高さ)。長さ約160mmのストラップが付属し、ストラップ込みの重さは約55g。