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「バーチャル秋葉原」オープン。「電音部」ショップや「昭和百年展」

バーチャル秋葉原

AKIBA観光協議会は、大日本印刷(DNP)とともに推進する「バーチャル秋葉原」を4月1日にオープン。PC用のアプリやVRゴーグル、Webブラウザを通じて、世界中のどこからでもいつでも秋葉原の魅力を楽しめるとしている。PC用アプリは「DMM Connect Chat」で、Steamにて配信している。利用料は無料。

バーチャル秋葉原では、地域の事業者の賛同を得ながら、メインストリートの1つ、中央通りの万世橋から明神下交差点までのエリアや「神田明神」をバーチャル空間に再現。買い物ができる店舗やギャラリースペース、広告用サイネージが設けられ、多様な企業が、リアルとオンラインに続く“第三のチャネル”として情報発信や販促活動などに活用できる。

VIRTUAL AKIHABARA Teaser

秋葉原の景観の特徴である商標の看板等も、地域の事業者の協力によって再現。一部のバーチャルショップでは商品等の陳列ができるスペースを設け、ECサイトに誘導して購買につなげることも可能だという。

空間内には、利用者の分身であるアバターが集まり同時に映像を視聴するウォッチパーティーのモニターや、作品が展示できるギャラリー、広告サイネージなども配置。企業はコンテンツを提供し、実装するだけでバーチャル秋葉原に参画できる。

アニメやマンガのIPの取り扱いのほか、コンテンツホルダーとの新たな取り組みとして、クリエイターによる同IPの二次創作を可能とするビジネススキームを構築し、空間内で展示販売も行なう。コンテンツはNFT(非代替性トークン)で管理し、「健全な創作ビジネスの循環を実現します」としている。

4月6日までは、バンダイナムコエンターテインメント公式エンタメコマースサイト「アソビストア」がバーチャル秋葉原に出店。ダンスミュージックをテーマにした音楽原作キャラクタープロジェクト「電音部」の商品をバーチャル空間内のショップで販売する「電音部×バーチャル秋葉原 supported by ASOBISTORE」を展開している(Webブラウザ版のみ)。また空間内のビジュアルジャック、コンテンツ視聴できるウォッチパーティーも予定している。

今後は、東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYAで実施した新進クリエイター20人による企画展「昭和百年展」の作品を4月11日より展示する。作品をモチーフにしたグッズ販売なども予定している。

4月中旬頃には、映画「竜とそばかすの姫」BD/DVD販売記念企画を実施。作品の魅力を訴求する場面写真の展示やプロモーション動画の配信も行なうという。また、神田明神の境内を散策できるVR空間を4月中旬以降に一般公開し、神田明神や東京の歴史文化を知る史料展示なども予定されている。

また、北米を中心としたアニメファンが交流するMyAnimeList(マイアニメリスト)と連携し、海外アニメファンの集客も行ない、世界中のアニメファンの交流の場を作るという。海外のクリエイターとファンが集うMediBang(メディバン)とも連携することで、クリエイターによる二次創作作品の展示販売を行なうなど、海外ユーザーに向けた認知拡大も行なっていくとする。

今後の展開については、DNPが、AKIBA観光協議会と「バーチャル秋葉原」委員会の参加企業・団体や協業パートナーとの連携のもと、空間の活用プランやサービスメニューを拡張するなど、企業やクリエイター、ファンが「バーチャル秋葉原」に参加しやすい環境を整備。

「ジャンク通り(通称)」や「駅前広場」などの空間の拡張を行ない、幅広く秋葉原の魅力を発信すると同時に、XR技術を通じてリアルな秋葉原との連動を強化することで、さらなる地域活性化を目指すとしている。