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Ayon Audio、純A級の真空管アンプ。ブランド最小モデルも
2022年4月15日 17:00
アクシスは、オーストリアのAyon Audioより、ステレオインテグレーテッドアンプ「Triton Evo」と「Spirit SE II」を5月に受注販売を開始する。Triton Evoでは真空管をKT150またはKT170から、Spirit SE IIではKT150またはKT88から選択でき、価格はTriton EvoのKT150モデルが175万円(税別)、KT170モデルが187万円(同)。Spirit SE IIのKT150モデルは63万円(同)、KT88モデルが56万円(同)。
オプションとしてチューブゲージやUSB DACモジュール、Spirit SE IIのみリモコンも用意される。価格はTriton Evo用チューブゲージが37,000円(税別)、Spirit SE II用チューブゲージが30,000円(同)。USB DACモジュールは65,000円(同)、リモコンは45,000円(同)。
Triton Evo
2016年に登場した「Triton III」から、厳選素材を使った新アウトプットトランスや高品位パワーサプライの投入、ゲインステージとドライバーステージの刷新によってアップグレードした。出力ステージはKT150(またはKT170)のパラレルプッシュプルを純A級で駆動する。
ほかのAyonアンプと同様、3極管モードと5極管モードの切替機能や、全出力管のバイアスを最適値に自動調整するインテリジェント・オートフィックス・バイアス(AFB)回路を始めとする真空管アンプの基準を革新する先進的な回路デザインを駆使し、「高解像度と広大なダイナミックスによる鮮烈なリアリティーを創出する」という。
信号増幅回路とパワーステージに使用される真空管は、Ayonの各モデルそれぞれの特質を最大限引き出すよう組み合わせを慎重に考慮して選定されている。搭載されるすべての真空管は特別にカスタムメイドされたAmplitrex AT1000チューブテ
スターで事前にバーンインと特性テストが行なわれている。
使用真空管は8×KT150(またはKT170)、2×12AU7、4×6SN7。出力インピーダンスは8Ω/4オーム、再生周波数帯域は10Hz~60kHz/-3dB。出力パワーは5極管モード時で2×120W(KT150)、2×125W(KT170)、3極管モード時で2×70W(KT150)、2×75W(KT170)。SN比は95dB。
入力はXLR×1、ライン×3、ダイレクト×1。出力はプリアウト×1、スピーカーターミナル。オプションのUSB DACモジュール使用時は最大32bit/384kHzまでのPCMとDSD 256に対応する。
消費電力は175W。外形寸法は51×42×26cm、重さは45kg。
Spirit SE II
3極管モード、ピュアクラスAシングルエンデッドという真空管アンプの粋とも言えるシンプルな回路の魅力を最大限引き出すことを使命として開発したというステレオ・インテグレーテッドアンプ。同ブランドのなかでは最も小型でシンプルなモデルとなる。
使用真空管はKT150、またはKT88のシングル構成とし、一連のAyon真空管アンプと同様に、インテリジェント・オートフィックス・バイアス(AFB)、電源オン後の緩やかな起動によって真空管への負担を軽減し、寿命を伸ばすというロジカル・シーケンス・ソフトスタートなど、独自のテクノロジーによる先進の回路を搭載。「低歪みで高い解像度によるリアルなダイナミクスが真の音楽性をありありと浮かび上がらせる」という。
出力真空管は2×KT150(またはKT88)、2×PCL86。負荷インピーダンスは4&8Ω、再生周波数帯域は15Hz~50kHz。出力パワーは2×15W(KT150)、2×12W(KT88)。
入力はRCA×3、出力はスピーカーターミナル。USB DACモジュール使用時は最大384kHzまでのPCMとDSD 256に対応する。
消費電力は75W。外形寸法は30×43×23cm(幅×奥行き×高さ)、重さは22kg。