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ガンダム「ククルス・ドアンの島」公開2日で興収約3億円、安彦監督「標的はトップガン」

6月5日に映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の公開記念舞台挨拶が行なわれた
(C)創通・サンライズ

公開から2日で動員数約15万人、興行収入約3億円を記録した映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の公開記念舞台挨拶が、6月5日に丸の内ピカデリーで行なわれ、アムロ・レイ役の古谷徹やククルス・ドアン役の武内駿輔、カイ・シデン役の古川登志夫、安彦良和監督などが登壇。好調なスタートを切った本作について、安彦監督は「標的は『トップガン』ですから、トム・クルーズに勝ってこその大ヒットと言いたい」と意気込みを語った。

6月3日の公開初日から3日目となった5日は、連続舞台挨拶の最終日。古谷などに加え、セイラ・マス役・潘めぐみ、マルコス役・内田雄馬、カーラ役・廣原ふう、主題歌を担当した森口博子も登壇した。

古谷徹
(C)創通・サンライズ

舞台背景には沢山のファンから寄せられた声が書き記されたバックボードが用意され、これを見た古谷は「嬉しいですね。『いっぱい泣いた最高』なんて言葉をいただけるなんて、心が温かくなりますね」とコメント。そんな古谷は舞台挨拶のリハーサルの時に感極まって涙をこぼしたことも吐露した。武内は「エンドロールには心がほっこりするような工夫がされていて、『初めてのガンダム』という方のコメントもありましたが、今までガンダムを知らない方にもガンダムに触れていただく良い機会になればいいなと思っています」と語った。

本作で描かれているアムロに対しては、「間違いなく15歳のアムロ・レイがそこにいた! アムロの心の成長が見れた!」といった声も聞かれ、改めて15歳のアムロを演じた古谷は「アムロは純粋な少年で、何よりも強いエースパイロットなんです。心が優しい少年というのが本当に素敵で。43年経っているけど、さらにキャラクターとしてアムロが好きになりました」と“アムロ愛”を告白。

武内駿輔
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一方、ドアンに対しては「ドアンがめちゃくちゃかっこよかった、何度もドアンを応援した」という声が多く、これを聞いた武内は「ドアンという男は強いんですけど、自分自身に限界を感じていて、それでも諦めずに目の前で起きていることをなんとかしたいと、その取り組みの姿勢が少年アムロの心を柔らかくしているなと思います」と、ドアンの人間性に言及し「この姿勢が皆様の心に響いたらと思います」と願った。さらには「子供たちにとっても兄のような、父のような、友人のような要素があって、何回か見ていくとドアンの核心に触れられるのかと思います」と続けた。

古川登志夫
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そして、カイには「スクリーンでカイの声を聴けるとはそれだけで幸せ! アムロとカイの声が若い、変わらない声優さんの凄さが伝わってきた」との声が。TVアニメから43年、ガンダムでカイを演じ続けた古川は「嬉しいですね、徹ちゃんと二人でこうして登壇していることも嬉しくて胸が詰まりました。この作品に参加できたことも物凄いことだなと。本当に人類というものは、どの時代でも争い合っていて、その被害を受けているのは、いつでも名もなき小さきものたちです。これは、ガンダムという作品のメインテーマの一つだと思うんです。今回の新作でもギュッとこのテーマが詰まった名作になっていると思います」と、ガンダムが持つ深いテーマに触れ、感慨深い様子をみせた。

ララァ・スン役を演じた母・潘恵子のスカーフを身に着けた潘めぐみ
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本作ではホワイトベースが劇場に帰ってきたことに対しても、ファンから「お帰りホワイトベースという気持ちで観た、TVアニメよりも温かみのあるホワイトベースのクルーだった」という声があり、この舞台挨拶にガンダムシリーズでララァ・スン役を務めた、母である潘恵子のスカーフを身につけ、パワーを借りてきたという潘は「おかえりなさいと言っていただけるのは有り難いことだなと思います。ホワイトベースのクルーとしてのセイラは初めての参加だったので、本当に光栄なことだなと思いました。長く愛してくださっている皆様にも、本作が帰れる場所になってくれたらいいなと思います。初めてガンダムを見る方にはようこそと言いたいです」と応えた。

内田雄馬
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また今回、映画オリジナルキャラクターとして、20人の子供たちが新たに描き加えられ、その中でも長男・長女的存在をそれぞれ演じた内田は「皆さんが思うアムロは凄いパイロットという印象が多いのかなと思いますが、今回は素の少年の部分が、マルコスがいることによって、よりダイレクトに伝わると思いました。それと同時に、マルコスから見たドアンの大きさも含めて、より今作の人間ドラマを感じるのに、マルコスに注目していただけたら、より面白いのかなと思います」と、本作の見どころでもある人間ドラマについてコメント。

廣原ふう
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カーラを演じた廣原は、本作が本格的な声優初挑戦だったが、ファンからは「初声優なのに上手! 7人兄弟のお姉さんというのも納得のカーラの優しさを感じた」と絶賛されており、廣原が「カーラの心に秘めた思いを、しっかり皆様にお届けできるかとドキドキしていましたが、光栄なお言葉でホッとしています。」とコメントすると、会場からは温かい拍手も送られた。

森口博子
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映画のラストにかかる主題歌「Ubugoe」には、そんな廣原演じるカーラの心情が描かれており、同曲を歌う森口は「アレンジが本当に美しいですし、何より母性をたっぷり注いでいます。カーラをはじめとするアムロやドアンも産声を上げている……苦しい中でも選択をして生きているというそんな気持ちを込めて歌いました」と主題歌に込めた気持ちを振り返った。

そんな本作は公開2日で早くも動員数が約15万人、興行収入も約3億円を記録。これは興行収入約22億円のヒットを記録した「閃光のハサウェイ」と比べて1劇場あたりでほぼ同じ動員数になるといい、好調なスタートを切っているとアナウンスされた。これを受けた安彦監督は「数字を聞いてもピンときませんが、標的は『トップガン』ですから、トム・クルーズに勝ってこその大ヒットと言いたいですね」と意気込み、会場の笑いを誘いつつ、公開を迎えた気持ちを「本当に温かい方々ばかりだなと思っています」と喜びを明かす。

安彦良和監督
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そんな安彦監督は、舞台挨拶前の上映を二階席から観ており、作画で気になった箇所がいくつかあったとのことで、「爆発の作画をエフェクト監督の桝田(浩史)さんが一生懸命やってくれていたんですが、僕も手伝っているんですよ。その自分が手伝ったところがNGだったんですねぇ。桝田さんには悪いことをしたなと、思います。それに、スケジュールは非常に大事ですから、納期を守るために目を瞑ったカットがあって……そこもNGだったんですよ(笑)。それでも良かったと思っていただけて、嬉しいなと思いました」と、自身の作画を反省する面も見せつつ、「作画スタッフたちは、顔を見ていない人が大半です。声優さんや子役の人たち皆さんアフレコが別々で、古川さん、古谷さん声若い! 武内さん声渋い! そんな困難にも負けずに皆さんのプロ根性を見ました。いい仕事をさせていただいて本当に嬉しいです」と感謝の言葉を述べた。

最後に古谷は「こうして皆さんの声を聞くと、素晴らしい作品だなと思います。本作は心温まるテーマが打ち出されていて、素敵な作品になりました。僕は感無量です。今や日本だけでなく世界中から注目されている『ククルス・ドアンの島』、たくさんの皆さんに見ていただきたいと心から思っています。監督はまだまだ元気です。僕も元気です。奇しくも偶然なんですけど、僕と潘さん、古川さん、たまたま連邦軍のカラーになっているんです。こうして作品に対する愛が無意識に現れてしまうんですね、こうやってまた舞台に立ちたいなと本当に思います。よろしくお願いいたします」と映画のヒットを願った。

安彦監督は「いい仕事をいただきました。色々な方に感謝したいと思います。小さきものたちの生存、努力、生き様を見つめたいと、それが今回のテーマです。今、公開するということは、何かの運命かなとも思います。そう言ったことも含めてご覧いただけたらいいなと思います。ありがとうございました。」とメッセージを送った。

(C)創通・サンライズ