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ソニー、全体像と特定領域を同時に読み出せるCMOSセンサー
2022年7月20日 17:00
ソニーセミコンダクタソリューションズは、セキュリティカメラやドライブレコーダー、Webカメラなどへの搭載を想定し、撮像画像の全画角出力と特定領域の高速出力を同時に実現する1/3型・有効約512万画素のCMOSイメージセンサー「IMX675」を発表した。サンプル出荷は8月開始、サンプル価格は1,518円。
撮像画像の全画素を毎秒最大40フレームで出力すると同時に、任意に設定できる特定領域の高速出力が可能な「Dual Speed Streaming」機能を搭載した業界初のイメージセンサー。
これにより、イメージセンサーを搭載した一台のカメラで、情景の全体像に加えて、詳細な情報を捉えたい対象物を高速に認識できる。これによりシステムコストの低減が可能なほか、例えば、交差点の全体像と移動する車・人の認識や、高速道路の全体像と走行する車両のナンバープレート表記の認識などの場面にも活用できるという。
独自の積層構造により従来比約30%の消費電力削減も実現。独自技術「STARVIS 2」も採用し、撮影時のアーティファクトを低減する単露光方式において、従来比約2.5倍となる78dBの広いダイナミックレンジを実現。
受光部の光の入射面に凹凸を設けることで入射光を回折させて、非可視光である近赤外光の吸収率を高める独自のデバイス構造も備え、近赤外領域における感度を従来比約2.5倍に高めた。これにより、夜間などの暗いシーンでよく利用される近赤外撮影においても、高画質な撮影が可能という。