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ソニー×宇多田ヒカル、世界初360 Reality Audioライブ配信。1月19日
2022年12月22日 11:37
ソニーは、世界で初めて、フルオブジェクトベースの立体音響技術によるライブのリアルタイム配信を実現した。360 Reality Audioを用いたもの。2023年1月19日の日本時間21時から、世界に向けてリアルタイム配信する宇多田ヒカルのイベント「40代はいろいろ♫」で採用される。1万人限定の無料ライブで、視聴にはアプリ「360 Reality Audio Live」とヘッドフォンが必要。
360 Reality Audioによるリアルタイム配信は1万人限定であるため、応募者多数の場合は抽選となる。抽選から外れた場合も、同時に実施される2チャンネルでのリアルタイム配信は楽しめる。視聴方法などは特設ページを参照のこと。
ライブのオンライン配信で不足する“臨場感”を配信でも実現するため、360 Reality Audioの立体的な音と映像のリアルタイム配信を可能にした。新たに、リアルタイム配信のための360 Reality Audio制作ツールを開発し、サウンドエンジニアの制作環境を整備した。このツールにより、エンジニアは音源を自由かつ即座に配置でき、意図通りの立体感のある音づくりが可能になるという。
さらに、音楽をサーバーに送信してユーザーに届けるために、位置情報を含めた音声データを一度エンコードするプロセスがあるが、高音質を保つためには、一定の処理時間がかかる。それを低減するため、独自の音質処理アルゴリズムを開発。
360 Reality Audioがオブジェクトベースの立体音響技術である点を生かして、各音源(オブジェクト)に与えられる情報量(ビットレート)を自動的に最適化することで、聴覚上の品質を損なわずに、短時間の音声データの圧縮により映像と同期したリアルタイムでの配信も可能にした。
360 Reality Audioリアルタイム配信を楽しむためのアプリ「360 Reality Audio Live」(iOS/Android)も、米Streamsoftと共同で開発。ユーザーは手持ちのヘッドフォンでライブを楽しめる。ソニーやオーディオテクニカが提供する360 Reality Audio認定ヘッドフォンであれば、専用アプリの個人最適化機能を活用してよりリアルな臨場感を体験できるが、他のヘッドフォンでも楽しめる。このアプリは、第一弾となる宇多田ヒカルのイベントでも使われる。
アプリにはリアルタイムチャット機能も搭載。アーティストと視聴者、視聴者同士によるリアルタイムのコミュニケーションも可能。オンラインでも会場で参加しているような一体感が味わえるという。
ソニーは今後、音楽業界の関係者と連携しながら、360 Reality Audioによるライブのリアルタイム配信の事業化を推進。立体的な音楽体験が可能な配信サービスの拡大を図る。