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「アバター」最新作UHD BD今日発売。「海の生物」誕生秘話

4K UHD BD展開図
(C)2023 20th Century Studios.

ウォルト・ディズニー・ジャパンは、映画「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」の4K UHD Blu-rayと、Blu-ray+DVDセットを、6月30日に発売した。UHD BD版は3D BD×2枚を含む5枚組で、価格は9,790円。BD+DVDセットは3枚組で5,390円。発売を記念して、「海の生物」の誕生秘話を語る特別映像と、プロデューサーのジョン・ランドー氏の特別インタビューが公開された。

特典映像:大切に作り上げられた〈パンドラ〉の生物たち

公開された映像は、ボーナス・コンテンツとして収録されているもので、単なる生物ではなくキャラクターとして大切に作り上げられた「海の生物」に迫る内容。

(C)2023 20th Century Studios.
(C)2023 20th Century Studios.

プロダクション・デザイナーのディラン・コールは、「トゥルクンのデザインは難航した。単なる生物ではなく、キャラクターで知能も高い。問題はクジラからどれだけ変えられるかだった」と語り、さらに、クリーチャー・デザイナーのコンスタンティン・セケリスは、「極小のパズルを組み立てるような仕事だった。ストーリーを語る力がデザインに求められた」と語る。

(C)2023 20th Century Studios.

特に“トゥルクン”と呼ばれ、ナヴィ族と交信ができるクジラに似た生き物の造作は、ジェームズ・キャメロン監督のスケッチを元に時間と労力をかけて制作されたとのこと。特筆すべきは、“パヤカン”と呼ばれるトゥルクンのヒレに、ジェイクとネイティリの次男ロアクが捕まりながら一緒に泳ぎ、目と目を合わせて心を通わせるシーンで、細かいシーン全てが全体のストーリーとつながってデザインされていることを象徴する場面となっている。

(C)2023 20th Century Studios.

ジョン・ランドーの特別インタビューでは、今作で導入されたHFR(High Frame Rate)が、デジタル配信やBlu-rayなどに与える影響について「今、僕たちがハイフレームレートを選んだのは、映画館がハイフレームレートを実現できたからだと思う。僕たちは、ホームエンターテインメントのディストリビューターやテレビメーカーに、家庭でもハイフレームレートを採用するようにと働きかけている。でも今はまだ、それを保証するほどの普及率はない。だから、今のところ家庭用では標準的なフレームレートを使っているけど、それが実現したときには付加価値を与えることができるんだ」とコメントしている。

プロデューサー ジョン・ランドーの特別インタビュー

――映画の視覚効果と言えば「アバター」シリーズが真っ先に思い浮かびますが、今回のアカデミー賞受賞について、お聞かせください。

ランドー:アカデミー賞視覚効果賞を受賞したことは、ステージに上がることを許された4人だけでなく、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』に関わったすべての人々の(素晴らしい仕事の)証しだと思う。僕たちのキャストの演技を称えるものだと思う。ここロサンゼルスにあるラボを称えるものだと思う。WETAのエフェクトチームへの賛辞でもある。そして、ジム(ジェームズ・キャメロン)の監督ぶりを称えるものだと思う。彼がいなければ、こういうことが起きることはあり得なかったんだからね。

――今作では、特に水中の撮影で(HFR)High Frame Rate を導入され、劇場公開時も大きな話題となりました。これはデジタル配信やブルーレイなどにどう影響していくとお考えですか?

ランドー:今、僕たちがハイフレームレートを選んだのは、映画館がハイフレームレートを実現できたからだと思う。僕たちは、ホームエンターテインメントのディストリビューターやテレビメーカーに、家庭でもハイフレームレートを採用するようにと働きかけている。でも今はまだ、それを保証するほどの普及率はない。だから、今のところ家庭用では標準的なフレームレートを使っているけど、それが実現したときには付加価値を与えることができるんだ。

――撮影には<バーチャル・カメラ>を導入されましたが、どのような点が革新的なのでしょうか。また画作りにはどのような影響がありましたか。

ランドー:バーチャル・カメラは、ジムが実写のセットと同じように、バーチャルなキャラクターにカメラを向けることができるツールなんだ。ダイナミックなショットやエモーショナルなショットを、彼が『タイタニック』に持ち込んだのと同じ映画的な感性で撮影することができる。どの監督にも独自のスタイルがあるものだ。僕は、ピーター・ジャクソンやスティーブンスピルバーグが、バーチャル・カメラを使って仕事をしているのを見たことがある。彼らは、ジムとはまったく異なる感性をそこに持ち込んでいた。だから、僕にとっては、作家が自分のビジョンを実現できるようなツールを作ることが重要なんだ。

――この素晴らしい映像を自宅で楽しみたいと思うファンも多いはずです。デジタル配信やブルーレイ等でのおすすめの楽しみ方はありますか?

ランドー:『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』を自宅で観たいファンに言いたいのは、(途中で)邪魔されることなく観てください、ということだよ。座ってください。この世界のこれらのキャラクターたちに夢中になって、この映画が元来そう見られるべきであるように、「一気見」で体験してほしい。