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Pixel 8 Pro、新AI「Gemini」即日搭載 レコーダ要約やスマート返信

Googleは5日(米国時間)、新たな大規模言語モデル(LLM)「Gemini」を発表するともに、Pixel 8 ProやAndroidに順次Geminiを導入することを発表した。

Geminiでは、Ultra、Pro、Nanoという3つのサイズのLLMが用意されているが、このうちスマートフォンなどには小規模だがデバイス上だけでAIの能力を引き出す「Gemini Nano」を導入していく。Googleの「Pixel 8 Pro」が初のGemini Nano搭載スマートフォンとして、5日からすぐに利用可能になる。

Pixel 8 Proでは、新たにレコーダー(録音)での要約とGboardでのスマート返信(Smart Reply)を追加する。

レコーダーの要約は、会話やインタビュー、プレゼンテーションの録音ファイルをデバイス上に即座に要約できるもの。デバイス上(オンデバイス)のみで動作し、ネットワークに接続しなくても動作する。なお、5日時点では英語のみの対応となる。

Gboardのスマート返信は、キーボードアプリの「Gboard」に開発プレビュー版として導入。返信例などを表示し、メッセージアプリの「WhatsApp」において、素早く返事ができるようになる。こちらも英語のみの対応となる。なお2024年にはより多くのアプリで対応予定としている。

Gemini Nanoは「オンデバイス」で動作する点が特徴。エンドツーエンドで暗号化されたメッセージングアプリでのメッセージ返信提案など、データをデバイス内に保ちながら様々なAI機能を実装する。要約、文脈に応じたスマートな返信、校正と文法修正などを実現できるとする。

'24年初頭には、会話型サービス「Bard」においてGeminiのモデルを活用した「Assistant with Bard」の新機能を搭載する予定。こちらも英語からスタートし、日本語対応は未定としている。

Pixelシリーズが大幅アップデート

Gemini対応以外にも多くのPixelシリーズのアップデートを実施する。

A Present For Your Pixel | December ‘23 Feature Drop

Pixel 8 Proでは、新機能の「動画ブースト」を搭載。色、明るさ、手ぶれ補正、画像の粗さを自動的に調整する。動画ブーストのビデオ夜景モードのAIにより、夜間や暗い場所で撮影した動画のノイズを低減。暗い場所の撮影も、映像がより色鮮やかでクリアになる。動画ブーストは、Google フォトアプリを活用する。

また、Pixel 8/8 Proでは、夜景モードのタイムラプスに対応。Google フォトでは、ポートレート ライトにより、極端な影をすばやく除去し、過去に撮ったものも含めて人物写真を改善する。照明が十分でなくても、すべての人の明るくきれいな写真を残せるようになり、Pixel Tablet、Pixel Fold、Google Pixel 6 以降のスマートフォンが対応する。

また、ボケ補正もアップグレード。ペットなどの動く被写体の写真をきれいに残せるようになる。

Pixel Foldにおいては、デュアル スクリーン プレビューにより、画面を見ながら、友人や家族の写真を簡単に撮影できる。また、Pixel FoldとPixel 6以降のスマートフォンでは、 USBでPCに繋いで、スマートフォンのカメラを使ったビデオ通話が可能になる。

また、撮影した文書のシミや汚れをスワイプするだけで取り除ける機能も搭載。これはGoogle ドライブアプリで実装される。対応機種は、Pixel Tablet、Pixel Fold、Pixel 5a (5G)以降。

その他、Pixel WatchでのPixelのロック解除や、Pixel Tabletのビデオ通話音声の改善や、Pixel Tabletでの空間オーディオ対応なども図られる。