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戦国ドラマ「SHOGUN 将軍」27日配信。真田広之「見どころは全シーン」

「トップガン マーヴェリック」原案のジャスティン・マークスや真田広之など、ハリウッド製作陣が手掛けた戦国ドラマ「SHOGUN 将軍」。2月27日からDisney+で独占配信されるのに先駆け、キャスト・スタッフ陣が集結したジャパンプレミアが開催され、そのイベントレポートが届いた。

「SHOGUN 将軍」は、戦国時代の日本を描いた作家ジェームズ・クラベルの小説「SHOGUN」を映像化したもの。徳川家康をはじめとした歴史上の人物にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜を舞台に、窮地に立たされた戦国一の武将<虎永>と、その家臣となった英国人航海士<按針>、 二人の運命の鍵を握る謎多きキリシタン<鞠子>らが繰り広げる歴史の裏側の壮大な“謀り事”が描かれている。初回は2話配信で、全10話(最終話は4月23日配信)。

『SHOGUN 将軍』|本予告|「全てを欺き、天下を獲るー」真田広之とハリウッドが”日本の魂”を本気で描いた天下分け目の戦国スペクタクル|Disney+ (ディズニープラス)

日本で初お披露目となったジャパンプレミアには、主演&プロデューサーを務める真田広之を筆頭に、虎永の領地へ漂着する英国人航海士・按針/ジョン・ブラックソーン役のコズモ・ジャーヴィス、“謀反人の娘”の宿命を背負うキリシタン・戸田鞠子役のアンナ・サワイ、虎永と天下の覇権を争う敵・石堂和成役の平岳大、虎永に長年仕える忠実な腹心・戸田広松役の西岡德馬、亡き太閤との子を守る母・落葉の方役の二階堂ふみが登場。

さらに、ハリウッドのスタッフからは、ジャスティン・マークス(エグゼクティブプロデューサー/ショーランナー)、レイチェル・コンドウ(エグゼクティブプロデューサー)、ミカエラ・クラベル(エグゼクティブプロデューサー)が駆け付けた。

真田広之(C) 2024 Disney and its related entities

日米の映画界で長きにわたって活躍し、今回プロデューサー&ハリウッド初主演を務める真田広之が“日本人として日本の文化を正しく世界へ紹介したかった”という並々ならぬ想いを胸に制作をはじめた本作。

来場者から熱い拍手に迎えられた真田は「長い旅路の果てにようやく日本の観客の皆さまにお披露目できる日が来たことを嬉しく思います。ここにいる、そしてここにいない多くのスタッフやキャストの情熱の結晶を見ていただける日がきて嬉しいです」と喜びを語る。

(C) 2024 Disney and its related entities

真田演じる虎永と共に熾烈な戦いに身を投じていく、ジョン・ブラックソーン(のちの按針)を演じるコズモは「コミュニケーションのバリアなど色々挑戦や苦労はありましたが、逆にそれはブラックソーンの物語や彼への道のりに近いことでもあったので、役に立ちました」と、日本人スタッフが多い現場でチャレンジングだったと語りつつそれが逆に役作りのヒントになったと告白。

そして、「そういう形にしていくことで、本格的なリアルさが得られましたし、真田さんとは目のみでコミュニケーションをとっていました。お互いのことを知るにつれてコミュニケーションも深まっていきましたね。何かあればそこにいてくださいましたし、仕事に対する姿勢を、背中をみながら見習いたくなる真田さんでした」と、真田への感謝の言葉を述べた。

(C) 2024 Disney and its related entities

虎永から信頼を寄せる鞠子役のアンナは「全て重要なシーンなので一つ選ぶのは難しいのですが……鞠子のある決断で分岐点になるシーンがあるのですが、そのシーンを演じてるときに本気でやりすぎて長刀が半分に折れたり、歯がちょっとかけたり……というのはありました(笑)」と、演技に込めた想いを明かした。

プロデューサーの真田から戸田広松役として抜擢された西岡は「50数年俳優をやっていて、こんなに素晴らしい日本を描いた作品はない。これはもう、明言できます。素晴らしい作品に出来上がりましたので、ぜひご堪能ください」と、本作の出来栄えに自信を見せた。

コズモ・ジャーヴィス(C) 2024 Disney and its related entities

ハリウッドの制作陣と日本人のスタッフやキャストが一丸となり、脚本の執筆から衣装デザイン、そして美術の構想まで、徹底した時代考証が行なわれ、動きやセリフの一言一句まで妥協を許さない“本物の日本”が追求されているのも本作のポイント。

真田は出番のありなしに関わらず朝早くに出向かい、美術小道具チェックをしたあと役者を迎え入れてリハーサルを確認してから、自身の扮装に入るという徹底ぶりだったという。

そんな彼を目の当たりにして、平は「出演がないシーンでも毎日、最初から最後まで現場にいて、エキストラの人の衣装やヘアを直したりとか、頭が下がることばかり。バンクーバーでの寒い夜の撮影の際、馬の上に乗っての家臣との会話シーンで、監督は暖かいベースから出てこず、僕に対しての監督からのダメ出しを、真田さんが監督と僕の間を行き来して伝えてくれて、馬上からどうしていいのかわからず(笑)、芝居どころじゃなくなるくらいお世話になりました」と、現場の真田への感謝を語った。

西岡も「真田と、西岡が日本の時代劇こんなものか、と恥をかかないような作品にしようと。武士道スピリットをこのドラマで見せたいからと伝え、『ぜひそれをやろう!』と固く誓って完成させました。彼は本当に素晴らしかった。マスクを2重でゴーグルして、万全の態勢で全シーン現場に行って、彼の俳優スピリット本当に感動しました!」と興奮気味に撮影の想い出を吐露。長くにわたって撮影を共にしてきた真田と熱い約束を交わしたことを明かし、撮影現場でハリウッドと日本の架け橋となる真田の存在がいかに大きかったか振り返った。

アンナ・サワイ(C) 2024 Disney and its related entities

虎永の権力に終止符を打つためなら手段を選ばずに突き進む曲者・落葉の方を演じ、初のハリウッドデビュー作となった二階堂は「最初にセットを見学したときは“こんなに大きい照明が世の中に存在するのか”と思うぐらいの大きな照明とセットがありました。」とハリウッドならではのスケール感に驚いたと明かした。

そして「撮影するシーンが長かったり、着物やヘアセットなど、時間がかかる撮影だったので、美味しいドーナッツとコーヒーのカフェカーが憩いの場所だったんです。いつの間にか私を呼び込みしてくださるスタッフの方が、私の顔を見るたびにドーナッツ? と言っていただけるようになって(笑)。そういう本当に朗らかな瞬間もある素敵な経験をさせて頂きました」と、和やかな現場のエピソードを明かした。

二階堂ふみ(C) 2024 Disney and its related entities

座長として全てを注ぎ真田広之の“集大成”となったハリウッドと日本文化が融合した本作は、まさに映画界の新たな一歩となる画期的な1作。

並々ならぬ想いが込められていると同時に数々の試行錯誤を経て完成させた当時を振り返り、今日この日を迎えることができたことに「もうなんか感無量で、何から喋っていいかわからないぐらいなんですけども……」と涙をこらえ、感無量の様子。

母国であり本作の舞台である日本でお披露目できたことに、真田は改めて「この役を引き受けようとなったときになぜいまこの役を演じるのか、モデルである家康公が戦乱の世をようやく終わらせ、長きにわたる平和を築きました。そのことはまさにこの時代だからこそ求められているヒーロー像なんじゃないかと想いで飛び込んだんです」

「勇気をもって日本から海外の作品へ飛びこんで頂いたキャスト、そして時代劇のスペシャリストのクルーたちの才能をいかに最大限引き出すかが自分の仕事だと思って現場で戦ってきました。東西の壁をのりこえて一丸となって作ったこと自体がこの作品のメッセージだと思いますし、ストーリーとメイキング、両方を汲み取って頂けると嬉しいなと思います」と一言一言を噛み締めるように、その熱い想いを語った。

イベントの最後に、真田は「見どころはもう全シーン舞カットすべてといいたいですね。すべてのエピソードが宝物です。参加したものたちに想いを汲み取りながら見て頂き、今日は1話と2話だけですけどまさに始まりにすぎません。2話、3話と進むにつれてこく激しくドラマチックに盛り上がっていきますので、ぜひ最後まで堪能していただければと思います」と、これから作品を見る日本の観客へ熱いメッセージを贈り、イベントは幕を閉じた。

(C) 2024 Disney and its related entities