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Acoustune、“切削”コンセプトのイヤフォン「HS1900X SHINOGI -鎬-」
2024年11月1日 11:00
ピクセルは、Acoustuneブランドの新製品として、「切削」をコンセプトに、軽量かつ高耐久性を実現した「HS1900X SHINOGI -鎬-」を11月15日に発売する。展示や予約開始は11月2日から。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は205,000円前後。
鎬は、日本刀の側面に位置する小高くなった筋のこと。かつての刀匠は、鋭い切れ味のために刀を「薄く」、素早く動かすために「軽く」、刀が折れないように「頑丈」に作る必要があった。
鎬とはこれらの矛盾する要素を実現する技術で、軽量化のために肉厚を抑えながらもリブ形状によって強度を確保したチタン製チャンバーに、筐体には積層ドライカーボン切削ボディを採用し、非金属ながら軽量かつ高強度なボディを実現。「薄く、軽く、頑丈な3つの要素を併せ持つHS1900Xは、正に“鎬”の名に相応しいイヤフォン」だという。
サウンドは、「軽やかで透明感のある広い音響空間、自然に伸びる繊細な高音域、迫力と芯のある音場表現の3つの要素を併せ持つ」とのこと。
HS1300SSから始まり、フラッグシップラインHS2000シリーズにも採用されたAcoustune独自のデザインアイデンティティを採用。各寸法の最適化や人間工学を考慮したハウジング形状により、高いフィッティング性能を誇る。さらに、チタン・カーボン採用のUL(Ultra Light)ボディにより、長時間のリスニングでの耳への負担を抑えている。
ユニットの振動板は、医療用合成基材ミリンクスを薄膜成形。極薄膜加工を施したチタン製薄膜ドームと組み合わせた複合膜構成のダイナミックドライバーを採用。インピーダンスは24Ω、入力感度は110dB/1mW、周波数特性は10Hz~25kHz。
HS1600、HS1700シリーズで培ったノウハウを基に、チタン製薄膜ドームを高次元にリファイン。筐体、チャンバー、ケーブルを含めたトータルのサウンド設計に合わせ、膜厚や組付け手法などを全て見直すことで、これまで実現困難だった領域までミリンクスコンポジットドライバーのポテンシャルを引き出すことに成功したという。
ミリンクス振動板の柔軟性を活かしつつ、要所であるドーム部に高剛性の素材を使用することで共振や歪みを防ぎ、ピュアな音を実現した。
ハウジングにはAcoustune独自のモジュラー構造を採用。音響チャンバー(ドライバー部)と機構ハウジング(コネクター部)を完全分離し、相互干渉による音質への影響を抑制。ハウジング素材には、高精度に切削された積層ドライカーボンを採用することで、非金属ながら軽量かつ高強度なボディを実現。
音響チャンバーには高硬度なチタンを採用。肉厚を極限まで抑え、広い音響空間と軽量性を確保するとともに、高い強度とデザイン性を備えたリブ形状を追加することで、高い共振抑制性能と過渡特性を誇る。
ケーブル着脱が可能で、Pentaconn Earコネクターを採用。付属ケーブル「ARC93」は、HS1900Xの開発の過程で生まれた全く新しいケーブルで、導体抵抗値を抑え、オーディオ信号のロスを防ぎ、周波数全域のS/N比向上を目指すという根幹の目的はそのままに、より軽量かつ音質的な調和の取れた錫メッキコートOFC線を採用。
被覆には柔軟性と制振性、ノイズ耐性に優れた日本製PVCを使用。ケーブル全体をツイスト(撚り線)構造とすることで、ノイズによる音質への影響を抑制している。入力プラグは4.4mm 5極バランスプラグを採用している。
SMPテクノロジーズ製形状記憶ポリマーSMP iFitをイヤーピース素材として採用した「AEX50」、「AEX70」が付属。AEX50は独自のダブルウィング形状を持つ。
AEX70は標準的なイヤーピース形状を継承しつつ、素材特性を考慮して形状や厚みを調整。力を加えた際の「元に戻る時間を表す値=力学的振動吸収性」が人肌に近い値に設計されたSMP iFit素材によって、長時間の使用でも快適で自然な付け心地を追求した。