BDレコーダから番組転送など、ドコモ携帯'09夏モデル

-WワンセグAQUOSケータイやヱヴァケータイも


HTCのAndroidケータイ「HT-03A」を手にする山田隆持社長

5月19日発表


 NTTドコモは19日、携帯電話の2009年夏モデル17機種を発表した。HTCのAndroidケータイ「HT-03A」と、東芝の「T-01A」を除いたモデルでワンセグ機能を搭載しており、ワンセグ対応は計15機種となる。

 また、前日の18日に公開された、アニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」とのコラボレーションモデル「NERV特別仕様ケータイ」も発表。型番は「SH-06A NERV(仮)」。庵野秀明監督とスタジオカラーが全面的にデザインに参加・監修したというモデルで、劇中で同じ物をキャラクターが実際に使用するシーンがあるという。


 

 ■ NERV特別仕様ケータイ

 「SH-06A NERV(仮)」という型番からもわかるように、同日に発表されたSH-06Aをベースにしている。機能面はほぼ同じだが、デザインやコンテンツがヱヴァ仕様になっている。発売は6~7月を予定。

 アニメグッズ特有の派手さを抑えたデザインが特徴で、塗装はマットな手触り。デフォルト状態では端末を開いてメニュー画面を出してもキャラクターの壁紙などは表示されない。これは、劇中に登場する組織「NERV」の官給品携帯電話としての“リアルさ”を追求したためだという。

 

SH-06A NERV(仮)

背面。ワンセグ用アンテナも備えている

デフォルトのメイン画面

 もちろん、キャラクターのイラストを使ったメニュー画面、オリジナルきせかえツール、発着信画面も内蔵。そういったコンテンツをふんだんに表示した画面にカスタマイズすることもできる。キャラクターデザインを担当した、貞本義行氏の作画素材も活用しているという。

 また、声優がこの製品のために録りおろしたという着ボイスも内蔵。新劇場版の音源から印象的なSE部分を切り出した着信音や、「序」のサントラ収録曲も収録。フォントには作品の特徴でもある極太明朝フォントを使うなど、随所に作品の世界観を再現する工夫がほどこされている。

 iウィジェットにも対応しており、「エヴァ・ウオッチ&タイマー」を内蔵するほか、ドコモのコンテンツである「ひつじのしつじくん」や「iアバターメーカー」なども、NERV特別仕様版が用意されている。また、登場キャラクターはレイやアスカだけでなく、「破」で初登場となる新キャラクターのコンテンツも、追加で配信。「購入後も楽しみが継続する」(ドコモ)という。

 

キャラクターのイラストを使った待ち受け画面などもプリインストールされている

エヴァ・ウオッチ&タイマーキー部分のデザイン

 スタンド機能付きの専用キャリングケースや、劇場前売り券から続くベアブリックシリーズの第4弾なども同梱。パッケージもNERV官給品としてのリアリティを追求したという。液晶は3.3型のタッチパネル。10メガのデジタルカメラ機能も備え、最大ISO 12,800相当の高感度撮影も可能。

 

説明書もNERVをイメージしたデザイン

左がスタンド機能付きキャリングケース。右がベアブリック

様々なコンテンツをプリインストールしている

会場にはレイや初号機の大型フィギュアも登場

発売が迫る「序」1.11のDVDとBDビデオも展示された

BDビデオ版のパッケージは虹色に輝いている

 全国で3万台の限定販売となっており、2万台が事前予約販売分。予約受付期間は6月5日~15日が予定されている。

NERV特別仕様ケータイキャラクターが実際に映画の中で使用するという詳細なデザイン

 


■ BDレコーダ連携を強化したAQUOSケータイ

 シャープのAQUOSケータイ「SH-07A」は、ワンセグチューナを2基搭載しており、2番組の同時視聴や、視聴中の裏番組録画が可能。チャンネル一覧機能「チャンネルビュー」も備えている。内蔵メモリは2GBで、2時間番組を5本以上録画できる。

 発売中のシャープ製BDレコーダ「BD-HDW40/35/32」から、録画番組を転送できるのが特徴。USBケーブルを介して接続すると、レコーダのダビング先として、SH-07A内のmicroSDカードにテレビ番組をダビングできる。内蔵メモリにはダビングできない。

 転送用ファイルは「高画質モード」(640×360ドット/30fps/1.5Mbps)と、「長時間モード」(320×180ドット/30fps/768kbps)が選択可能。BDレコーダの設定であらかじめどちらかを指定しておくと、録画時に転送用ファイルが作成される。映像フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264。

 レコーダとの接続はUSBで行なう。付属のスピーカー付き卓上ホルダにUSB端子を備えているほか、本体から変換ケーブルを介してのUSB接続も可能。接続するだけで、録画した番組を自動転送する設定も用意されており、携帯電話側が、新しく転送された番組を知らせてくれる機能も備えている。なお、転送用ファイルを同時作成しておかなくても、携帯電話を接続し、番組の手動転送を行なえば、転送用ファイルを作成しながら転送できる。レジューム再生もサポートしており、レコーダで再生途中の番組を転送すると、停止した場面から携帯電話で続きを再生してくれる。

 

SH-07A

シャープ製BDレコーダ「BD-HDW40/35/32」と連携が可能に

付属卓上ホルダの端子部。USB端子を備えている

 転送したファイルにはDRMがかけられており、転送したmicroSDカードと紐付けされる。そのため、このmicroSDカードを、別の「SH-07A」に挿入してもそのまま番組が再生可能。しかし、PCなどを使って番組を別のmicroSDカードに移すと同じモデルでも再生はできなくなる。

 ダビングには、ダビング10ルールを使っている。ソニー製レコーダの「おかえり転送」のような、携帯電話から転送ファイルを書き戻し、ダビング回数を復活させる機能は無い。

 なお、レコーダ側は、放送波アップデート機能を利用し、携帯転送対応ファームにバージョンアップされる。アップデート時期は6月上旬の予定で、「端末の発売に合わせてアップデートする」という。

 

BDレコーダ側の設定

ダビング先に携帯電話が現れる

携帯電話側ではiモーション内に録画コンテンツが蓄積される

 卓上ホルダはドルビーモバイル対応のステレオスピーカーも内蔵。PCとの親和性が高く、USB接続してWord/Excelなどのファイルも転送できる。端末のメインディスプレイは約3.3型のNewモバイルASV液晶で、1インチの有機ELもサブディスプレイとして備えている。

 なお、前述のBDレコーダ連携機能は、19日に発表されたAQUOSケータイ、他2機種「SH-05A/06A」でも対応している。「SH-05A」は3型液晶を備え、8メガのデジタルカメラを内蔵。ISO 12,800相当の高感度撮影が可能。IPX5/7等級の防水機能も備えている。音声での文字入力にも対応しており、メール作成や検索ワード入力などで活用できる。

 

SH-05A

 「SH-06A」は3.3型液晶を搭載。10メガのデジカメを備え、ISO 12,800相当の高感度撮影も可能。フォトリモ@ナビ対応のカーナビと連携でき、子供など、お迎え依頼者の携帯に、自分が運転している車の現在地をメール送信したり、携帯で事前に目的地情報を設定し、カーナビに転送する機能などを備えている。これらの機能はパイオニア製の対応ナビと連携した時のみ、利用可能。

 

SH-06A。右は撮影されたサンプル画像

 

 同日には新テレビCMも発表。「アンサーハウス」の新作「アンサーハウス夏」シリーズとして、5月20日から放送予定のもので、“ユーザー1人1人に応えるドコモブランド”をさらにアピールするものになるという。

 会場には「アンサーハウス」の住人の中から、堀北真希さん、松山ケンイチさん、堤真一さん、劇団ひとりさんの4人が登場。トークセッションを繰り広げた。

 

劇団ひとりさん堀北真希さん松山ケンイチさん堤真一さん
  

(2009年 5月 19日)

[AV Watch編集部山崎健太郎]