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ナガオカ、MPカートリッジ最高級「MP-700」。シリーズ初テンションワイヤー構造
2025年4月10日 16:00
ナガオカは、アナログカートリッジ「MPシリーズ」の最高級モデル、「MP-700」を創業記念日である5月13日に発売する。想定売価はカートリッジ単体が203,500円。ヘッドシェル付きのMP-700Hは210,100円、交換針「N-P700」は93,500円。
一般的なMM型と比較し、マグネットの代わりに軽い鉄片(パーマロイ)をカンチレバーに取り付け軽量化を図ることで、レコード針の、よりスムーズな動きを可能にし、繊細かつ高い再生能力を実現するというMP型(ムービング パーマロイ)。
磁束誘導プレートを追加することで、磁気回路内における磁束の流れを効率化。カンチレバー後端のパーマロイ周辺での磁束量を増加させ、微弱な振動に対する感度を向上させている。これにより、空間表現を支える微細な音を幅広く捉えることが可能となり、音像や定位がさらに明瞭になるという。
カートフレームには超々ジュラルミンを採用。さらにカートフレームとシールドケースに3層の表面処理(ニッケルメッキ、黒スズメッキ、絶縁コーティング)を施すことで、静電気の侵入を抑え、ノイズ低減による音質の静寂性と安定性を実現。耐熱性・耐摩耗性・耐薬品性を兼ね備え、長期間にわたり美しさを保持するという。
長年の研究、技術によりMPシリーズとして初のテンションワイヤー構造を採用。レコード盤の反りや歪みによる針圧変化の影響を抑制し、トレーシングの安定性を高め、各帯域の音の輪郭をより鮮明に描き出すとする。
さらにマイクロリッジ針の使用により、音に厚みや奥行きを与えるだけでなく、残響音の鮮明さを強調。深みのある音質を実現した。
出力は4mV、周波数特性は20Hz~27kHz。チャンネルセパレーション(1kHz)は30dB。チャンネルバランス(1kHz)1.0dB以下。負荷抵抗は47kΩ、負荷容量は100pF。カンチレバーはボロン。針先はマイクロリッジ無垢ダイヤで、適正針圧は1.4g。カートリッジ自重は8g。ヘッドシェル付き自重は26.3g。