3D対応/3D Readyテレビの9月販売台数は40型以上の7%

-GfKジャパン発表。LED搭載モデルは42.7%に


薄型テレビの月次販売数量と、販売金額を前年と比較

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfK)は4日、9月の薄型テレビ(液晶/PDP)市場についての調査結果を発表。そのなかで、LEDバックライト搭載モデルの割合が42.7%に急伸。一方で3D対応モデルや3D Readyモデル(3Dメガネなどが別売)の構成比(40型以上)は7%だった。

 9月の薄型テレビ市場は、数量が前年比69.7%増、金額が同19.7%増と好調。この要因についてGfKではエコポイント制度の効果や、地デジ完全移行に向けた報道の加速、猛暑によりエアコンを買い求める来店客の増加で販売機会が増えたことを挙げている。



■ 「LEDバックライト搭載」の普及スピードは「フルHD」の6倍

 LEDバックライト搭載モデルについては、数量構成比が1月の2.4%から9月には42.7%と拡大。37型以上において、フルHDや倍速駆動といった過去の高画質化機能との普及スピードを比べると、LEDバックライトはフルHDより6倍以上早く、倍速駆動とほぼ同じスピードで普及が進んでいるという結果になった。

 2010年以降のLEDバックライト搭載機と非搭載機の価格差をみると、32型は1月の32,000円から9月には17,000円に、40インチでは62,000円から44,000円にまで縮小している。価格差の縮小もLEDバックライト搭載機の急速な普及を後押ししたとみている。

LEDバックライト搭載機の販売数量構成比、非搭載機との価格差37型以上における、各機能の普及スピード比較(数量構成比が10%を越えた時点から、50%を越えるまでに要した月数を比較)


■ 3D対応は3D Readyと合わせても7%

40型以上の薄型テレビにおける3D対応モデルの販売数量構成比と、販売モデル数の推移

 3D対応テレビは、パナソニックによる4月の国内発売を皮切りに、ソニー、シャープ、東芝が相次いで発売しているが、3D対応モデルの薄型テレビ全体における9月の数量構成比は1%、40型以上に限定しても3.6%だった。

 専用のトランスミッタ/メガネを別途購入することで3D映像を視聴できる「3D Ready」モデルは、4製品のみだが9月の数量構成比は3D対応機とほぼ同等。この結果についてGfKは、40型の場合3D Ready機は3D対応機より49,000円程度安いことや、現状では3Dコンテンツが少ないため、今後増えた時にメガネなどを買い足して視聴環境を整えようとする層の存在によるものと分析している。

 3D対応機と3D Ready機を合計しても、40型以上の薄型テレビ内の数量構成比は7.0%だった。GfKでは、「3D対応薄型テレビの普及が進んだとは言い難い」とする一方で、「3Dは薄型テレビのみならず、パソコン、カムコーダ、デジカメ等にも広がりを見せつつある。CS放送で3D番組が放送され、3D対応のBlu-ray Discも市場投入されるなどコンテンツの拡充は進みつつあり、今後の成長に期待がかかる」とまとめている。



(2010年 10月 4日)

[AV Watch編集部 中林暁]