Nero、スマホ連携強化した「Nero 11 Platinum」
-スマホ撮影データを簡単管理/編集。変換高速化
Nero 11 Platinum |
Neroは、マルチメディア統合ソフト「Nero 11」と「Nero 11 Platinum」を発表した。11月17日18時から、Neroオンラインショップで販売を開始。その後、12月2日から家電量販店などで店頭販売を開始する。
パッケージ版に加え、ダウンロード販売も用意。価格は下表の通り。なお、パッケージ版にはビデオ編集とスマートフォンとの連携機能を中心に、製品の使い方を紹介した32ページの冊子も付属する。
ダウンロード版(Neroオンラインショップでの価格) | |
Nero 11 通常版 | 8,980円 |
Nero 11 アップグレード版 | 6,980円 |
Nero 11 Platinum 通常版 | 11,480円 |
Nero 11 Platinum アップグレード版 | 8,980円 |
パッケージ版 | |
Nero 11 通常版 | 10,290円 |
Nero 11 乗り換え/アップグレード版 | 8,190円 |
Nero 11 Platinum 通常版 | 13,440円 |
Nero 11 Platinum 乗り換え/アップグレード版 | 10,290円 |
Nero 11 |
ビデオ編集、フォトムービー作成、動画変換、ライティング、音楽編集、バックアップなどの機能を1つのパッケージに収録した統合ソフト。どちらのバージョンも、標準でBlu-rayのオーサリングに対応している。新バージョンの特徴は、スマートフォンとの連携を強化した事。
「Nero 11」と「Nero 11 Platinum」に共通する新機能として、ビデオ編集機能に「エクスプレス編集」モードを追加。ストーリーボード式の画面に、テンプレートを組み合わせることで、複数のビデオトラックを使わず、難しい機能をあえて省き、簡単にビデオ編集ができる機能になっている。
エクスプレス編集モードの使用イメージ | テンプレートを選んでいるところ |
さらに、エクスプレス編集モードで作業中に、凝った編集が行ないたくなった場合は、複数のトラックと様々な編集機能が使える「拡張編集」に、そのまま移行する事ができる。なお、収録しているテンプレート・エフェクトには、以下のような違いがある。
テンプレート・エフェクト収録数 | Nero11 | Nero 11 Platinum |
自動編集用ムービーテーマ | 28 | 78 |
メニュー画面作成用テンプレート | 74 | 99 |
トランジション | 46 | 96 |
PinP(子画面表示)テンプレート | 24 | 90 |
文字アニメーション | 24 | |
ビデオエフェクト | 128 | |
オーディオエフェクト | 36 | |
クリップアート | 133 | |
BGM | 23 |
動画変換用ソフト「Nero Recode」。ドロップゾーンに変換したいファイルをドラッグアンドドロップする |
動画変換用ソフト「Nero Recode」は、インターフェイスを一新。「ドロップゾーン」に動画ファイルや、コピープロテクトされていないDVDをドラッグアンドドロップすると、適切な変換オプションが表示され、簡単な操作で変換ができる。バッチ処理や、動画ファイルの音声部分のみを抜き出して音楽ファイルとして保存する機能も新たに搭載している。
また、「Nero Recode」ではより多くのフォーマットの入出力に対応。入力は3GP/AIFF/AMR/APE/ASF/AVI/FLAC/M2TS/MKV/MOV/MP3/MP3HD/MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4/Ogg Vorbis/TOD/TRP/VOB/WAVE/WMA/WMV。出力は3GP/AIFF/APE/AVI/FLAC/FLV/MKV/MP3/MP3HD/MPEG-2/MPEG-4/Ogg Vorbis/HD-AAC/WAVE/WMA/WMV。
なお、ビデオ編集やエンコード時には、NVIDIAのCUDAに加え、AMD APPアクセラレーションと、インテルの「クイック・シンク・ビデオ」機能が利用でき、MPEG-4 AVC/H.264変換がより高速に行なえる。
「Nero 11 Platinum」では、スマートフォンとの連携を強化。「Kwik Media」というソフトを用意している。これは、PCだけでなく、スマートフォンなどに保存したファイルも一括で管理でき、変換や編集も手軽にできるようにする管理ソフト。
AndroidスマートフォンをPCに接続し、機種などを選ぶと、PC内のコンテンツをスマホに移動したり、スマホ内のコンテンツをPCに移動するといった操作が、フォルダ構造を意識せずに手軽に行なえる。転送もドラッグアンドドロップで行なえ、映像の場合、自動的に端末に適した形式に変換される。その際、前述のAVCエンコードのハードウェアサポート機能も利用可能。これらの機能は「Nero Kwik Mobile Sync」と名付けられている。
PCからスマートフォンへ転送しているところ | スマートフォンに保存されている写真を一覧表示 |
iPhoneなどのiOS端末にもKwik Mediaを使って転送できるが、変換した後にiTunesが立ち上がり、iTunesにコンテンツを渡し、実際の端末への転送はiTunesで行なう形になる。
なお、iTunesからプレイリストを読み込む機能を備えており、同じ曲を、Androidスマートフォンに転送する事もできる。
Kwik Mediaからビデオ編集も可能。スマートフォンで撮影した動画や静止画、PC内の動画・静止画などを簡単なインターフェイスで選択し、テンプレートを選び、簡単な操作で動画編集できる。この動画編集中に、前述の詳細なビデオ編集機能に移行する事も可能。
「Nero 11」と「Nero 11 Platinum」のどちらにも、バックアップソフト「Nero LIVEBackup」を用意。画面に表示されるスイッチをONにするだけの簡単な操作で、使用しているPC環境に最適な設定とバックアップの実行を、自動で行なう。
搭載機能比較 | Nero11 | Nero 11 Platinum |
ビデオ編集・ディスクへの書き出し | ○ | ○ |
フォトムービー作成 | ○ | ○ |
ライティング/コピー/リッピング | ○ | ○ |
バックアップ | ○ | ○ |
動画変換 (Nero Record使用) | ○ | ○ |
自動変換&転送 (Nero Kwik Mobile Sync) | - | ○ |
DVD再生 | ○ | ○ |
Blu-ray再生 | - | ○ |
ビデオ編集用標テンプレートを収録 | ○ | ○ |
ビデオ編集用追加テンプレートを収録 | - | ○ |
(2011年 11月 17日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]