ラトック、DSD直接再生可能なUSB DAC「RAL-DSDHA1」

実売72,000円。24bit/192kHzのPCMにも対応


USB DAC「RAL-DSDHA1」

 ラトックシステムは、DSDファイルのダイレクト再生にも対応したUSB DAC「RAL-DSDHA1」を11月中旬に発売する。価格は72,000円。

 なお、発売に先駆け、10月27日~28日に東京・スタジアムプレイス青山で開催される「秋のヘッドフォン祭2012」で展示される。

 PCとUSB接続するUSB DACで、リニアPCMの24bit/192kHzまでのハイレゾ音楽ファイルの再生に対応。

 2個の独立した高精度水晶発振モジュール(22.5792MHz、24.576MHz)を搭載し、生成した低ジッタのクロックを直接DACに供給。音楽データのオリジナルサンプルレートに合わせて水晶発振モジュールを選択し、正確なタイミングでD/A変換する事で、高精度なアナログ変換ができるとしている。

 また、DSDデータの再生にも対応。リニアPCMに変換しながら再生するのではなく、DSDのままネイティブ再生できるのが特徴で、再生方式はDoP(DSD Audio over PCM Flames)方式に対応。ただし、このDoP方式に対応する音楽再生アプリ(HQPlayer/foobar2000/Audirvana Plusなど)を使う必要があり、foobar2000の場合は、sourceforgeで配布しているプラグインをインストールする必要がある。

 DACには、DSDとPCMのどちらもフォーマット変換する事なく、ダイレクトに処理できるWolfson製「WM8742」を採用。

 PC/Macとの接続はUSB 2.0を使用。Windowsの場合は、添付CD-ROMからUSB Audio Class 2.0のドライバーをインストールする必要がある。対応OSはWindows XP/Vista/7/8で、32bit/64bitのどちらにも対応。Mac OS 10.6以降は標準ドライバーで動作する。

 USB 2.0(High Speed 480Mbps)で接続する事で、Full Speedモードの1/8(125μS)という短い間隔でフレームが送り出される。そのため、Hi-Speedモードの方が、パソコンからのデータ送出時に発生するタイミングのズレが少なく、より正確なタイミングでデータをUSBオーディオ機器に届けられるという。

 また、マルチスレッドと並列処理により、内部の処理を効率化。遅滞することなく音楽信号を処理できるという。


背面。アナログライン出力も備えている

 出力はアナログRCA(ボリューム連動)と、標準ジャックのヘッドフォン端子を各1系統用意。

 ヘッドフォンアンプ部には、ハイインピーダンスのヘッドフォンにも十分対応できるという高出力タイプを採用。出力は39mW×2ch(600Ω)。

 外形寸法は約133×167×43mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約615g。電源は付属のACアダプタを使用。消費電流は最大290mA。



(2012年 10月 23日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]