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NTTとドワンゴが業務提携。ニコ動進化で協力

NTTがドワンゴ株約5%取得。音声認識も活用

 日本電信電話(NTT)とドワンゴは29日、NTTの研究所が持つ技術の高度化や適用領域の拡大、ドワンゴの動画配信「niconico」のサービス進化などを目的に業務提携。NTTはドワンゴの株式10,200株(保有比率4.99%)を、約50億円でエイベックス・グループ・ホールディングスから8月2日に取得予定。今後、サービスやインターフェイスの高度化など、テーマごとに共同研究・実験を進める。

 NTTの研究所では、情報通信分野の総合的な研究開発拠点として、革新的なコミュニケーションサービス、次世代情報ネットワーク基盤技術、新原理・新部品を生み出す先端基礎研究など、ICT(Information and Communication Technology)技術の研究開発を進めている。

 一方ドワンゴでは、niconicoにおいてニコニコ動画、ニコニコ生放送などを展開。独創的なサービスを提供しているほか、動画などの大規模なトラフィック(情報)を扱っている。

 2社による具体的な検討テーマは「サービスやユーザインタフェースの高度化」と「サービス利用環境の品質向上」の2点。

 「サービスやユーザインタフェースの高度化」では、niconicoから生まれ続ける大量のデータ(動画、視聴コメントなど)に対して、NTTの研究所が持つメディア・UI/UX技術を活用。動画閲覧時の動画検索における高度化や、新たな動画視聴方法の提供を図る。さらに、サービスと音声認識技術との連携などに共同で取り組み、「革新的なユーザ体験の実現などを目指す」という。

 「サービス利用環境の品質向上」では、NTTの研究所が持つネットワーク・通信サービス品質評価技術やノウハウを用いて、実際のユーザ体感に基づき、サービスの品質をネットワークや端末・アプリケーションなどトータルで最適化。高品質なユーザ利用環境の実現を目指す。将来さらなる拡大が見込まれる映像&ソーシャルサービスの高品質化や低コスト化に必要となるネットワーク技術の高度化に向けた検討を進めるとしている。

(山崎健太郎)