ニュース

キヤノン、ネット経由でスマホから撮影できるビデオカメラ。別売パンテーブルも

左からブラウン、レッド、ホワイト

 キヤノンは、ビデオカメラ「iVIS」シリーズの新製品として、ネットワーク機能を強化し、外出先からのライブ視聴や別売のパンテーブルを用いた遠隔制御などに対応した「HF R52」を1月30日に発売する。価格は55,440円。カラーはブラウン、レッド、ホワイトの3色。

 昨年発売された「R42」の後継モデルで、ビデオカメラとしての機能に大きな変更は無いが、ネットワーク機能や子育て記録に便利な「ベビーモード」の強化などが行なわれている。内蔵メモリは32GB。SD/SDHC/SDXCカードスロットも装備する。

ブラウンモデル
レッドモデル
ホワイトモデル
ブラウンモデル
レッドモデル
ホワイトモデル
レンズ部分

 撮像素子は総画素約328万画素、有効約207万画素の1/4.85型CMOSセンサーを採用。35mm換算で38.5~1,232mmの光学32倍ズームを搭載。撮像素子の有効エリアを効率的に使用する事で、ズーム領域を拡大させるアドバンストズームも利用でき、倍率が従来の53倍から、57倍へと強化された。最低被写体照度はローライトモード時で約0.4ルクス。

 レンズシフトの光学式手ブレ補正と、電子式補正を組み合わせているほか、5軸方向の手ブレを補正できるダイナミックモードも搭載。カメラの状況を自動的に判別し、最適なブレ補正を行なう「マルチシーンIS」も搭載する。

 映像処理エンジンはDIGIC DV4。1080/60pの撮影に対応し、AVCHDとMP4どちらでも録画が可能。AVCHDでは最大28Mbpsだが、MP4では最大35Mbpsのハイビットレート記録が可能。AVCHDとMP4の同時記録もできる。リレー記録や撮影後のMP4変換機能なども利用可能。

無線ネットワーク機能を強化

 IEEE 802.11b/g/nの無線LAN機能を搭載。iOS/Android向けに無償提供されているCameraAccess plusというアプリを使うと、カメラがとらえている映像をLAN経由でスマートフォン/タブレットから視聴し、遠隔撮影が可能。

 新モデルではさらに、インターネット経由でのライブ視聴/遠隔撮影に対応。自宅のアクセスポイントとビデオカメラを接続し、外出先のスマートフォン/タブレットからカメラにアクセス。自宅にいるペットの様子をチェックするといった使い方ができる。ライブストリーミングはMP4形式で行ない、LAN接続時は映像が1.5Mbps、音声が128/256kbpsで、インターネット経由時は動画が512kbps、音声が64kbpsとなる。

 さらに、別売でカメラパンテーブル「CT-V1」を4月に発売。価格は10,778円(税抜き9,980円)で販売が予定されているアクセサリで、上部にR52を搭載。200度の範囲でパンニングができる。パンテーブルはAC接続、または単3電池で動作する。AC接続には、R52に同梱するACアダプタが利用可能。パンテーブルからカメラに給電もできるため、電池切れを心配する事なく、遠隔視聴・操作ができる。

カメラパンテーブル「CT-V1」
ビデオカメラを乗せたところ

 LAN内とインターネット経由で機能差があり、LAN内で接続している場合は、ビデオカメラでとらえている映像をスマートフォン/タブレットに転送、保存する「モバイルレック制御」が可能だが、インターネット経由では対応していない。ただし、ネットを経由してビデオカメラで録画するように指示を出す事はできる。

 なお、従来モデルもファームウェアのアップデートでR52相当のネットワーク機能を利用できるようにする予定で、別売パンテーブルとの連携も検討されている。

 「Movie Uploader」というアプリを用いて、iOS端末で映像を視聴し、YouTubeやFacebookにアップロードしたり、PCのブラウザから視聴・保存する事も可能。キヤノンiMAGE GATEWAYサーバーを経由する事で、ビデオカメラから直接YouTube/Facebookにアップロードする事もできる。

上部
側面
液晶モニタ内側のボタン類

ベビーモードも進化

 子供の成長記録に便利な「ベビーモード」を引き続き搭載。赤ちゃんの誕生日を登録すると、生後日数を自動計算し、スタンプとして映像に貼り付ける事ができる。従来モデルは登録できる赤ちゃんが1人だったが、新モデルでは3人までに増加。さらに年齢表示も2歳までの制限があったが、それが無くなり、何歳でも表示できるようになった。

液晶モニタ部分

 録画開始から時間を遡って収録できる「プレREC」モードや、映像にメッセージやアニメーションなどをお絵かき感覚で追加できる「タッチデコレーション」なども利用可能。7種類のシネマルックフィルターも備えている。

 液晶モニタは3型で約23万画素、静電容量方式のタッチパネルタイプ。HDMIミニ出力、AVミニ出力、外部マイク入力などを搭載。外形寸法は約53×116×57mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は本体のみで約235g、バッテリやメモリーカードなどを含めた撮影時総重量は約285g。付属バッテリ「BP-718」を使った際の連続撮影時間は1時間50分。

(山崎健太郎)