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ティアック、USBデジタル出力対応の本格ターンテーブルやTASCAMのPCMレコーダなど

 ドイツ・ベルリンで9月10日(現地時間)まで開催されている「IFA 2014」から、ティアック/TASCAM/エソテリックの各ブランドの新製品を中心にレポートする。なお、同じGibsonグループのオンキヨー新製品は、別記事でレポートしている。

ティアックらが出展しているGibson Brandsのブース

ティアックはUSB搭載ターンテーブル。日本でも発売へ

 ティアックブランドのコーナーでは、USBからデジタル録音も可能なターンテーブル「TN-300」を展示。欧州で10月ごろに発売し、価格は約400ユーロ。

USB搭載ターンテーブル「TN-300」

 大きな特徴は、本格的なターンテーブルながら、アナログ出力のプレーヤーとしてだけでなくUSBからのデジタル出力も可能な点。パソコンなどを使って、アナログレコードをデジタル録音できる。

 日本でも11月頃に発表される予定。使用パーツなどが欧州向けとは一部異なり、よりハイグレードなものになるという。

トーンアーム部
背面にUSBを装備

 そのほかにも、同社はUSB DAC内蔵プリメインアンプ「AI-501DA」や、USB DAC「UD-301」などのハイレゾ対応オーディオシリーズなどを展示している。また、既報の通り、DSDなどの再生に対応したポータブルオーディオプレーヤーの発売も予告している。

 ハイエンドオーディオのエソテリックブランド製品も今回のIFAで出展。日本でも6月に発表された一体型SACD/CDプレーヤーのフラッグシップモデル「K-01X」と、「K-03X」を出展しており、来場者に対して、よりハイグレードなオーディオ製品も提案している。海外で両製品を展示するのは今回が初だという。

左がK-03X、右がK-01X

 K-01Xは、SACDトランスポートなどのフラッグシップシリーズ「Grandioso」を凝縮したという一体型SACDプレーヤー。Grandioso P1と同じ高精度ターンテーブルシステム「VRDS-NEO[VMK-3.5-20S]」や、最新DACチップの「AK4495S」、DSD対応USBなどを装備する。

 K-03Xは、K-01Xの思想と技術を受け継ぐハイパフォーマンスモデルと位置付けられ、USBも装備。ジュラルミンのターンテーブルや、10mm厚スチール製ターンテーブルブリッジなど重量級パーツも採用している。

TASCAMは「未発表の新機能」付きPCMレコーダや、USBオーディオ

 TASCAMブランドからは、音楽制作向け製品を多数展示。来場しているGibsonギターのファンなどにも、TASCAM製品を合わせて提案している。

 新製品としては、ポータブルのリニアPCMレコーダ「DR-44WL」と、「DR-22WL」という2機種を用意。XYマイクを備えた2chレコーダで、最高96kHz/24bit(WAVまたは業務用BWF形式)や、MP3で録音できる。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード。

左が「DR-44WL」、右が「DR-22WL」

 上位モデルの44WLは、音楽制作向けのマルチトラックモードを用意。また、シーラスロジック製のADC/DACを内蔵する。マイク部にショックマウントも備える。22WLは、シーン選択をホイール操作で簡単に行なえる点などが特徴。秋の発売を予定しており、価格は44WLが299ユーロ、22WLが149ユーロ。

 ここまでの情報を見ると従来のPCMレコーダと大きな違いは無いように見えるが、同社によると「まだ発表できない新機能がある」とのこと。この場で詳細を知ることはできなかったが、日本でも9月中に発表されるとのことで、正式発表を待ちたい。

XY配置のマイクを装備
左右の側面

 USBオーディオインターフェイス2モデルも用意。いずれも96kHz/24bit対応で、価格は4ch入出力の「US-4x4」が249ユーロ、2ch入出力の「US-2x2」が149ユーロ。

 現行モデルの「US-144MKII」と「US-122MKII」の後継機で、HDDA(High Definition Discrete Architecture)マイクプリアンプを搭載する。本体デザインが一新されたのも特徴。

4ch入出力の「US-4x4」
2ch入出力の「US-2x2」

(中林暁)