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ティアック、ハイレゾポータブル「HA-P90SD」を12月上旬発売

USB DAC/ヘッドフォンアンプ動作も。72,000円

 ティアックは、DSDなどのハイレゾ楽曲をネイティブ再生できるポータブルオーディオプレーヤー「HA-P90SD」を12月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は72,000円前後。カラーはBLACKとREDの2種類。

HA-P90SD(RED)
HA-P90SD(BLACK)

 microSDカードに収めたDSDを含むハイレゾ楽曲を再生できるポータブルオーディオプレーヤー。10月25日の「秋のヘッドフォン祭 2014」で発表され、体験可能としていたが、今回正式発表された。内蔵メモリは備えておらず、microSDカードに記録した楽曲ファイルを再生する。mircoSDXCをサポートし、最大128GBのmicroSDカードを利用できる。

 DSDはネイティブ再生で最高5.6MHzまで対応。リニアPCMやFLACは最高192kHz/24bit、AACやMP3、WMAもサポートしている。なお、FLACの176.4kHzと192kHzの再生は、ファームウェアアップデートにより後日対応する。

ヘッドフォン祭で展示されたHA-P90SD

 ディスプレイは2.7型の単色有機ELで、日本語表示に対応。タッチ操作には非対応。無線LANやBluetoothは搭載しない。楽曲検索は、曲名、アルバム、アーティスト、ジャンル、プレイリスト、お気に入りなどから選択できる。

 DACチップはTI/バーブラウンのPCM1795。オペアンプもバーブラウンのOPA1602 SoundPLUSを採用する。出力は170mW×2ch(32Ω時)。出力レベルは、HIGH/LOWの2段階のゲイン調整と、4段階のアッテネータの合計8段階で調整でき、様々な能率のヘッドフォンで使用できる。ヘッドフォンの対応インピーダンスは8~600Ω。

 組み込みOSを採用した軽快な動作も特徴。アナログ・デバイセズのBlackfinプロセッサ「BF606」を搭載し、省電力化とハイスペックを両立。マスタークロックは44.1kHz系と48kHz系それぞれの水晶発振器を搭載する。

 単体のポータブルプレーヤーとして動作するほか、プッシュプル回路とオペアンプによるディスクリート構成のヘッドフォンアンプを内蔵し、他のプレーヤーのヘッドフォンアンプとしても利用可能。PCやスマートフォンのUSB DACとしても利用できる。ヘッドフォン出力はアンバランスで、ステレオミニを1系統備える。

前面にヘッドフォン出力などを装備
背面
microSDスロットなどを装備する

 USB DAC機能を備え、端子はパソコン接続用のUSB-Aと、iOS/Android端末向けのマイクロUSBを装備。DSD 5.6/2.8MHzや、PCM 192kHz/24bitに対応。USB接続時はアシンクロナス(非同期)モードにより、ジッタを抑えた再生が行なえる。Windows/iOS/Android端末とUSB接続してハイレゾ再生できるアプリ「TEAC HR Audio Player」を無償で利用可能。

 光/同軸デジタル入力とアナログ入力は兼用で3.5mmのミニジャック。デジタル出力を持たないプレーヤーとも連携可能で、スイッチで切り替えて使用する。光/同軸デジタル入力と同軸デジタル出力もPCM 192kHz/24bitに対応するほか、同軸デジタル出力からDSD 2.8MHz信号のDoP(DSD over PCM)出力にも、今後のファームウェアアップデートで対応予定。

 容量3,460mAhのリチウムイオンバッテリを内蔵し、連続再生時間は、iOS端末との接続時が約7時間、microSDからのDSDネイティブ再生は約6時間。オートパワーセーブ機能も備える。充電はACアダプタ(急速充電対応)またはUSB経由で行なえる。

 周波数特性は10Hz~80kHz(±3dB)、SN比は105dB以上(Low GAIN、100mW、32Ω時)、全高調波歪み率は0.004%(同)。筺体はアルミ製で、高い堅牢性を実現。大型ボリュームなどを搭載する。外形寸法は123×69.6×21.5mm(縦×横×厚さ)、重量は280g。

(臼田勤哉)