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2次元キャラのアニメ化機能など、「Adobe Creative Cloud」進化を予告。NABで先行公開
(2015/4/10 08:10)
アドビシステムズは、映像編集/制作ソフトの「Premiere Pro CC」や「After Effects CC」を含む「Adobe Creative Cloud」のメジャーアップデート内容を、4月13日に米国・ラスベガスで開幕する放送機器展「NAB Show 2015」において先行公開すると発表した。
「Adobe Creative Cloud」のメジャーアップデートは数カ月以内に提供予定としており、それに先駆けてNAB 2015に出展。Adobe Premiere Pro CCは、色調補正が行なえるカラーパネルの機能を強化。また、複数のカットをつなぐ際に、不要な間やジャンプカットを取り除いてよりスムーズな編集を可能にするMorph Cut機能などを搭載した。
「After Effects CC」では、2次元キャラクターをアニメーションとして動かせる「Adobe Character Animator」が追加される。そのほか、Creative Cloudと連携できるスマートフォンアプリのProject「Candy」なども提供。Project「Candy」は、例えば夕焼けなどの魅力的な自然風景に出会ったとき、その色調を別の映像作品へ簡単に適用できるというもの。監督などの意図に合った絵作りを実現しやすいという。
NABでは、Apple TVやRokuなどのOTT(Over The Top)端末などで提供されるテレビコンテンツを強化するという「Adobe Primetime」のアップデートも発表。ビデオ配信、収益化、パーソナライゼーションの機能を向上させている。
同社はMLB Advanced Media(MLBAM)との協力により、テレビやパソコンの生放送やVODサービスなどに向けたOTTプログラミングを提供。メジャーリーグのレギュラーシーズンのライブストリーム放送をサポートし、全試合の配信提供に向け協業。MLBAMのスポーツや、ニュース、エンターテイメント番組のパートナー向けに、Adobe Primetimeベースで開発されたテレビアプリも提供開始した。
その他にも、Adobe Premiere Pro CCやAdobe Prelude CCなどの映像制作ツールを活用し、メンバーが遠隔地にいるチームでも制作しやすくするワークフロープラットフォーム「Adobe Anywhere」の新機能を先行公開する。
NAB 2015は、4月13日から16日までラスベガスコンベンションセンター(LVCC)で開催。Adobeブースはサウスホールのブース番号はSL5110。Adobeのプロフェッショナル動画/放送向けツールは、NABに出展する100以上のパートナーブースでも公開予定。
- Premiere Proの新Lumetriカラーパネル:SpeedGrade CCのカラーグレーディング機能とPhotoshop Lightroomの使いやすさを持ち、色補正を容易にして、手の込んだデザインに素早く仕上げることが可能
- 新CC CaptureアプリProject 「Candy」:スマホのカメラで撮影された画像をもとに、高品質の照明や色合に演出を簡単に保存/共有。Premiere Pro CCのプロジェクトに反映
- After Effects CCの新機能「Character Animator:Webカメラで撮影した人の頭、口、目の動きをトラッキングし、二次元アニメーションを動かし、体の動きに反映。キーボードを使って、動きをより現実に近いものに調整可能
- Premiere Pro CC、After Effects CC、Creative Cloud 対応のモバイルアプリにAdobe Creative Profileのサポート機能を追加
- 不要な間やジャンプカットを取り除くPremiere Pro CCのMorph Cut機能
- より高精度に顔の動きを認識するAfter Effects CCのFace Tracker機能
- Premiere Pro CC、Media Encoder CCのTime Tuner機能などで、映像のクオリティを損なわず指定の時間にコンテンツの長さを自動的に調整
【Creative Cloudの主なアップデート内容】