ニュース

クリプトン、ネオフェードとカーボンを使ったオーディオ用電源コンセントプレート

 クリプトンは、オーディオアクセサリ「HR(High Resolution)」シリーズの新製品として、ネオフェード・カーボンマトリックス3層材を使ったコンセントプレートのJIS規格対応モデル「CP-HR20」を8月下旬に発売する。価格は19,000円。1連3口対応で、3Pコンセントの場合は1連2口となる。

ネオフェード・カーボンマトリックス3層材を使ったコンセントプレートのJIS規格対応モデル「CP-HR20」

 同社は2月に2個口用のコンセントプレート「CP-HR10」を発売しているが、JIS規格コンセント用モデルの開発を望む声が多く寄せられたため、開発したのが「CP-HR20」。壁コンセントに取り付けられているプレートを交換する事で、音質向上を図っている。

パッケージ
左が「CP-HR20」、右は通常のコンセントプレート

 プレート部分に、クリプトンがインシュレータなどに用いているネオフェード・カーボンマトリックス3層材を採用しているのが特徴。共振の振動エネルギーを熱エネルギーに変換し、効率良く吸収するネオフェード(機能性ポリエステル)を、CFRP(カーボン繊維強化プラスチック)で挟んだ構造になっており、三菱ガス化学とクリプトンが共同で開発した。

ネオフェードをカーボンプレートで挟んでいる

 これをコンセントプレートに用いる事で、カーボン素材がコンセントの振動の音速を速め、それをネオフェードで熱エネルギーに変換して減衰させる。

 また、カーボンプレートにはカーボンが編み込まれているが、それが電波を遮断する銅線の蚊帳のような役割を果たし、電磁波や電流歪などを遮断する効果もあるという。

 フレームには測定と試聴の末、「電磁遮蔽に強く、防振に優れて重い素材」としてステンレスが使われている。外形寸法は70.4×4×114.4mm(幅×奥行き×高さ)。重量は50g。

聴き比べてみる

コンセントプレートを交換して聴き比べた

 スピーカーに「Vigore KX-1000P」を使ったシステムで、通常のアルミのプレートを装備したコンセントからの音を聴いた後、その場でCP-HR20に交換し、音を聴き比べてみた。楽曲はピアノ・遠山慶子による「ショパン:ノクターン選集」だ。

 「コンセントプレートだけでこれだけ音が変わるのか」と驚くほど、ハッキリと音が変化する。わかりやすいのは音の輪郭で、CP-HR20に交換すると音像がクリアで、輪郭線にピシッとフォーカスが合い、音の1つ1つがハッキリと聞き取りやすくなる。中低域の安定度も増し、電源ケーブルをグレードアップしたような音の変化にも似ている。

 さらに音場のクリアさにも顕著な違いがある。ノイズが減り、見通しが良くなり、無音の空間から音がスッと出てくる様子が生々しくなる。おそらくカーボンクロスによる電磁波や電流歪の遮蔽効果によるものだろう。

(山崎健太郎)