ニュース

オーテク、チタニウムハウジング「ATH-A2000Z」などART MONITORヘッドフォン4機種

 オーディオテクニカは、音質にこだわる「ART MONITOR」シリーズの新モデルとして、チタニウムハウジングを採用した「ATH-A2000Z」など4モデルを11月13日に発売する。価格は全てオープンプライスで、店頭予想価格は「ATH-A2000Z」が8万円前後、「ATH-A1000Z」が5万円前後、「ATH-A900Z」が25,000円前後、「ATH-A500Z」が13,000円前後。いずれも密閉型。

ATH-A2000Z

 「ATH-A500Z」以外のモデルはハイレゾ対応で、日本製となる。

ATH-A2000Z

 「日本の職人が一点一点、丹念に作り上げた」という53mm径のドライバを搭載。駆動力を向上させるため、ドイツ製パーメンジュールや純鉄ヨークを採用している。振動板には超硬質特殊コーティングを施し、中高域の再生能力を高めている。

ハウジングは軽量なチタニウム
新3D方式ウイングサポートを採用
ユニット部分

 バッフルはマグネシウム製で、不要振動を抑制。ハウジングは軽量なチタニウムを使い、優れた音響特性と高剛性を追求している。ハウジング内は二重構造になっており、空気のダンピング効果を高め、伸びやかな低域を追求するD.A.D.S構造(PAT.)を採用した。

ATH-A2000Z

 新3D方式ウイングサポートにより、装着感も改良。ケーブルは左右両出し、独立アース線(4芯)構造。イヤーパッドは低反発素材、立体縫製で作られている。

 ケーブルは3mで、OFC 6N+OFC。再生周波数帯域は5Hz~45kHz。インピーダンスは44Ω。重量はケーブル抜きで294g。

ATH-A1000Z

 A2000Zと同様に、日本の職人が手がけた専用設計の53mm径ドライバを搭載。音の再現性を高める、一体型純鉄ヨークを用いて、ドライバの駆動力をアップさせている。

ATH-A1000Z

 ハウジングは高純度アルミニウム。二重構造になっており、空気のダンピング効果を高め、伸びやかな低域を追求するD.A.D.S構造(PAT.)を採用した。バッフル面はマグネシウム製で、不要振動を抑制している。

ハウジングカラーは落ち着いた赤
新3D方式ウイングサポートを採用

 新3D方式ウイングサポートにより、装着感も改良。ケーブルは左右両出し、独立アース線(4芯)構造。イヤーパッドは低反発素材、立体縫製で作られている。

 ケーブルは3mで、OFC 6N+OFC。再生周波数帯域は5Hz~43kHz。インピーダンスは44Ω。重量はケーブル抜きで265g。

ATH-A900Z

 ドライバユニットは53mm径。音の再現性を高める、一体型ヨークを採用している。

ATH-A900Z

 ハウジングは二重構造で、伸びやかな低域を追求するD.A.D.S構造(PAT.)を採用。新3D方式ウイングサポートや、低反発イヤーパッドも採用。

 ケーブルは片出しで、高弾性エラストマーシースを採用。長さは3m。再生周波数帯域は5Hz~40kHz。インピーダンスは44Ω。重量はケーブル抜きで335g。

ATH-A500Z

 専用チューニングを施した新開発53mm径のドライバを採用。ハウジングは二重構造で、空気のダンピング効果を高めて伸びやかな低域を追求するD.A.D.S構造(PAT.)を採用。

ATH-A500Z

 新3D方式ウイングサポート、低反発イヤーパッドを採用。ケーブルは片出しで、絡みにくい高弾性エラストマーシースを使っている。長さは3m。再生周波数帯域は5Hz~34kHz。インピーダンスは40Ω。重量はケーブル抜きで300g。

音を聴いてみる

 ハイレゾポータブル「AK380」でA2000Zのサウンドをチェック。密閉型だが、音場が広い。ART MONITORシリーズらしい清涼感のある、精細な描写が特徴だ。チタニウムハウジングは、金属的なキャラクターが抑えられており、まったく色付けが無いわけではないが、硬さをあまり感じないサウンド。分解能は高く、中高域の描写は見やすい。

 低域もバランスよく出ており、迫力の面でも満足度が高い。精細な中高域に負けじと、ハイスピードでトランジェントの良い低音が好印象だ。

 A1000Zも音場が広く、軽やかなサウンド。低域はA2000Zより控えめで、全体的にモニターライクな音作りのヘッドフォンだ。低域の張り出しは前述のように控えめではあるが、最低音の沈み込みは深く、迫力の面で物足りなさは少ない。

 A900Zは、4機種の中でも中低域の張り出しが強く、パワフルな傾向のサウンド。ART MONITORシリーズがアッサリ味だと感じる人は、A900Zが気に入るだろう。

 A500Zは購入しやすい価格のモデルで、バランスは悪くない。低域の沈み込みは上位モデルと比べると浅く、中高域は清涼感があるものの、やや硬質なキャラクターがまとわりついている。

(山崎健太郎)