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FIIO、実売5万円台でデスクトップモード搭載の新DAP「M21」。別売ケースでカセットテープ風に

「M21」

エミライは、FIIOの新DAPとして「エントリークラスの概念を塗り替える」という、「M21」を6月20日に発売する。オープンプライスで、市場想定価格は53,900円前後。カラーはDark BlueとTitanium Gold。

フラッグシップモデルの伝統を受け継ぎながら、価格を抑えたDAP。「朝の通勤時はポケットに入れて。帰宅後はデスクで本格オーディオとして。あなたの音楽生活をシームレスに繋ぐデュアルライフスタイル対応のDAP」という。

「M21」Dark Blue

エントリークラスのFIIO製デジタルオーディオプレーヤーとして、デスクトップモードを初実装。デスクトップモードを有効にすると、M21は外部電源からの電源供給でのみ動作。内蔵バッテリーは充電も放電もされないため、バッテリーを消耗させることなく、電源供給しながらでも安全に使用できる。これによりバッテリー寿命を延ばし、長期間にわたって性能劣化を防止している。

ポータブルモードでは標準電圧で動作する一方、デスクトップモードでは高電圧動作が可能な「スーパーハイゲイン」を選択可能。このモードでは21Vpp(300Ω)のピーク駆動電圧と950mW(32Ω)のデスクトップクラスの強力な出力を実現し、より幅広いイヤフォンやヘッドフォンに適応する。

4つのDACチップ「CS43198」を搭載した8チャンネルのフルバランス設計を採用。クラスを越えたダイナミックパフォーマンスと高いノイズ耐性を実現している。

ヘッドフォンアンプ部には2段回路設計を採用し、第1段は電圧増幅、第2段は電流増幅を担当。これにより、よりピュアで豊かなディテールを備えたサウンドを実現したとする。「上位機種並みの緻密で豊かな音場と情報量により、手持ちのヘッドフォンの実力を最大限に引き出し、これまで聴こえなかった音楽の細部まで楽しめる」とする。

ヘッドフォン出力は3.5mmシングルと4.4mmバランスを搭載。どちらもライン出力としても使用可能で、独立したライン専用アンプ回路を搭載。アクティブスピーカーやアンプと接続することもできる。

同軸デジタル出力も可能で、外部のオーディオDACとも連携できる。USBオーディオ出力もでき、外部のオーディオDACと接続し、ストリーミングジュークボックスとして活用する事もできる。

Titanium Gold

フルアルミニウム合金ボディにAGフロストガラスの背面パネルを採用し、繊細な質感と快適なグリップを実現。画面には撥油コーティングを施し、指紋や汚れが付きにくく、スムーズなタッチ操作を実現している。

4,000mAh高電圧バッテリーを搭載。最大15時間使用できる。20W PD急速充電にも対応する。

クアルコム製のSnapdragon 680を搭載し、同クラスのDAPが採用するSoCよりも優れたパフォーマンスと低消費電力を誇る。OSはAndroid 13ベースで、スムーズな体験を提供するという。

内部では、デジタルモジュールとアナログアンプモジュールを独立配置し、それぞれをシールドカバーによって分離。信号のクロストークが低減し、効率的な放熱も実現した。

デジタル回路とアナログ回路にはそれぞれ独立した電源回路を設け、両者間のクロストークを効果的に低減。より高精度なデジタル処理、よりピュアなアナログ出力、そして駆動力の向上を実現した。

アナログ回路はさらに細分化し、DACやヘッドフォンアンプなどのコンポーネントには複数の独立した電源を供給。クリーンで堅牢な電源供給により、ダイナミックレンジが拡大。ディテールをより精緻に再現し、より洗練された自然なサウンドになったという。

オーディオ回路には、高精度のフィルム抵抗と低温ドリフトコンデンサーを採用。DACやヘッドフォンアンプなどの精密回路には、10個以上の低インピーダンス・大容量タンタルコンデンサーを搭載。これらにより、豊富なエネルギーと堅牢な電源供給が実現し、よりパワフルでダイナミックなサウンドを実現した。

専用のカスタム水晶発振器も開発。フェムト秒レベルの基準を満たすよう厳選された水晶発振器で、出力の一貫性と安定性を確保。高精度で低ジッターな統合クロックソースにより、PCMおよびDSDオーディオを様々なサンプリングレートで確実にマッチングさせ、デジタルオーディオ信号を精確に再現するという。

Bluetooth送受信も可能で、LDACもサポート。ディスプレイは4.7型(1,334×750解像度)、対応サンプリングレートは、データ再生、USB DAC、同軸出力が384kHz/32bit、DSD 256。USB出力が768kHz/32bit、DSD 512(Native)。

ストレージ容量は64GB。microSDカードスロットを備え、最大2TBまでのカードが使用できる。外形寸法は約121×68×17mm(縦×横×厚さ)、重量は約193g。

専用PUレザーケースやカセットテープスタイルの保護ケースも

PUレザーケース「SK-M21」

繊細な手触り、耐摩耗性、耐汚染性を備えたPUレザーケース「SK-M21」も近日発売。オープンで、市場想定価格は2,970円前後。ファッショナブルなダークブルー/ブラウンの2色を用意する。

形状変化を防ぎ安定性を高めるスチールリングサポート設計を採用。装着した状態で、本体機能すべてが利用可能な精密開口部デザインとなっている。

「SK-M21C」

後日発売予定の「SK-M21C」は、特別に開発・カスタマイズされたカセットテープスタイルの保護ケース。M21を装着することで自動的にレトロUIに切り替わる。オープンで、市場想定価格は4,950円前後。Dark Blue、Titanium Goldを用意する。

「SK-M21C」Dark Blue
「SK-M21C」Titanium Gold

M21に搭載されたレトロサウンドEQをONにすることで、SK-M21Cのデザイン、M21のサウンドがカセットテープ全盛期への郷愁を演出。保護ケースを取り外すと、元のシステムにシームレスに切り替わる。

M21にSK-M21Cを装着すると専用端子が接触し、マルチファンクション、音量調整、再生停止、トラック送りが有効になる。また、装着中はタッチスクリーン操作は無効となり、物理ボタンでの操作となる。

「SK-M21C」のみの状態
M21に装着するとこうなる