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FIIOから新たなハイコスパDAP「M21」、ポータブルラジオ「RR11」も開発中

会場のステーションコンファレンス東京

フジヤエービック主催「春のヘッドフォン祭 2025」が26日に「ステーションコンファレンス東京」で開催されている。入場者登録不要・入場は無料。多数の企業などが新製品や開発中製品の参考出品を行なっている。ここでは、FIIOやWiiMなどの新モデルを多数展示する、エミライブースをレポートする。

FIIO「M21」

「M21」ブルー

新たなDAPとして参考展示されたのは「M21」。今夏発売予定で、価格は未定だが、海外での予価は税別299.99ドル。4.7インチの小型ディスプレイを備えたコンパクトなDAPで、カラーはチタンゴールド/ブルー。JM21からのステップアップにマッチしたDAPになりそうだ。

チタンゴールド

6nmプロセスのQualcomm 680 MCUを搭載するほか、4基の「CS43198」マトリックスDACも搭載。2段階のイヤフォンンプ構造で、最大950mWの出力を実現。ヘッドフォン出力は3.5mmと4.4mmを備え、ライン出力も兼ねている。

「M21」ブルー
「M21」ブルー

USB接続で、デスクトップでの使用も想定。デスクトップ/ポータブルデュアル電源システムになっており、USB DAC利用時に使うUSB-Cと、給電用USB-C端子を個別に備えている。低ジッターの同軸デジタル出力も可能。

USB DAC利用時に使うUSB-Cと、給電用USB-C端子を個別に備えている

Bluetoothは送信だけでなく、受信も可能。コーデックはSBC/AAC/aptX/aptX HD/LDAC対応。4,000mAhのバッテリーを搭載し、バランス出力時で最大12時間の再生が可能。

FIIO「JM21 Black」

「JM21 Black」

コストパフォーマンスの高いDAPとして人気の「JM21」に、新色「JM21 Black」が登場する。今夏発売予定で、価格はオープン。市場予想価格は32,890円前後。

カラー以外は既存モデルと同じで、QualcommのSnapdragon 680に、デュアル構成のシーラスロジック製DAC「CS43198」と、デュアルアンプを組み合わせたフルバランス構成。13mmの薄型筐体も特徴。

実機を触ってみると、シックで高級感がある

FIIO「RR11」

ポータブルステレオFMラジオ「RR11」

FIIOは近年、ポータブルCDやカセットなど、ターンテーブルなど、レトロなオーディオを復刻しているが、そのシリーズの新たな製品として、ポータブルステレオFMラジオ「RR11」を開発中。今夏発売予定で、価格は未定。海外での予価は税別49.99ドル。

ライターと同程度の13mm薄型アルミ合金ボディを採用。スクロールホイールによるアナログチューニングで、古き良き時代の手触りが楽しめる。レトロな照明効果をもたらすオレンジ色のステータスインジケーターも特徴だ。

スクロールホイールによるアナログチューニング

内部にはSilicon Labs製の高性能FMラジオレシーバチップ「Si4831」を備え、幅広い周波数をクリアで安定した品質で受信できるという。64~108MHzの超広帯域FM周波数をサポート。

アンテナは、接続したヘッドフォンを使うだけでなく、高性能PCBゲインアンテナを内蔵。受信能力を大幅に向上させている。

FIIOが18年の研究開発で培ったHiFiグレードのアナログ回路設計も投入。MEGABASS機能によるBASS+3Dサラウンド効果も使え、臨場感あふれるリスニングができるという。

ユニークな機能として、AMPモードを搭載。スマートフォンやPCなとと接続して、ポータブルアンプとして使うこともできる。

300mAhリチウムイオンバッテリーを搭載し、8.5時間以上の連続動作が可能。AMPモード時は17.5時間以上使用できる。

FIIO「Snowsky ECHO MINI」

Snowsky ECHO MINI

「Snowsky ECHO MINI」は、デジタルオーディオプレーヤーのエントリーモデルとして開発されている。クラシックデザインと純粋な音楽プレーヤー機能により「昔懐かしい体験を思い起こす、あるいは追体験できる」というコンセプトで設計された。今夏発売で、価格は未定。海外での予価は税別49.99ドル。

DACチップは「CS43131」を2基搭載。ディスプレイは1.99インチで、170×320ドットのIPSフルビューHDディスプレイ。

DSD、WAV、FLAC、APE、MP3、OGG、WMAなどのフォーマットもサポート。DSD 256、WAVは192kHz/24bit、FLACは192kHz/24bit、APEは96kHz/24bitまでサポート。Bluetoothにも対応し、SBCコーデックで送信できる。

microSDカードスロットを備え、最大256GBのカードが利用可能。リチウム電池1100mAhを内蔵し、再生時間は約15時間(出力振幅40mV時)。イヤフォン出力は3.5mmのシングルエンドと4,4mmのバランスを備えている。重量は約55g。

イヤフォン出力は3.5mmのシングルエンドと4,4mmのバランス
microSDカードスロットも備える

FIIO「Snowsky RETRO NANO」

Snowsky RETRO NANO

RETRO NANOは、Bluetooth対応の高性能ポータブルヘッドフォンアンプ。今夏発売予定で、価格は未定。海外での予価は税別59.99ドル。

約55.1×37.5×13.7mmとコンパクトで、重量はバッテリー込で約28.3g。

DACチップは「CS43131」をデュアルで搭載。イヤフォン出力は3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス出力を備える。アンプ出力は3.5mm出力で最大100mW(32Ω)、4.4mmバランス出力で最大220mW(32Ω)。

Bluetooth 5.1受信対応で、AAC/SBC/aptX/aptX LL/aptX Adaptive/aptX HD/LDACコーデックに対応。さらに、USB DACモードも利用可能。

0.96インチTFTディスプレイを備え、コーデック情報、充電状況、音量、サンプリングレートなどを表示できる。

取り外し可能なリチウムバッテリーを搭載。バッテリー駆動時間は約7.5~9時間。FIIO Controlアプリからの設定変更やファームウェアアップデートにも対応する。

単4電池に見えるが、中国の製品でよく使われる取り外し可能なリチウムバッテリーを採用している

FIIO「SA1」

「SA1」

「SA1」は、シックなデザインのアクティブスピーカー。RCA、光、同軸、USB-Cに加え、Phono入力も搭載。Bluetooth接続も可能で、赤外線リモコンにも対応。今夏発売予定で、価格は未定。海外での予価は税別179.99ドル。

高度な周波数補正が可能な31バンドパラメトリックイコライザーを備え、ユーザーの音響環境に合わせた音質調整が可能。

BluetoothはLDACにも対応。内蔵のフォノアンプシステムはRIAA標準をサポートし、レコードプレーヤーとの接続にも対応。

Phono入力やサブウーファー出力も備えている

TIの「TPA3118」デジタルアンプを採用。クリーンで力強い音質が特徴だという。2ウェイで、ウーファーは3.5インチ木質繊維。中低音の豊かな音色と優れた音の密度を実現。ツイーターは3/4インチアルミマグネシウム。電子式クロスオーバーを使っている。

低音調整は-6dBから0dBまで可能。RGBステータスインジケーターを備え、入力モードごとに色が変わり、接続状況が一目で確認できる。

FIIO「QX13」

「QX13」

QX13は、KA17よりも上位となるスティック型DACアンプのハイエンドモデル。発売時期と価格は未定。

XMOSフラッグシッププラットフォーム「XU316」と、ESS製のSabre Proシリーズの最新フラッグシップ8チャンネルDAC「ES9027PRO」、さらにTIの高性能オペアンプ「INA1620」を採用する。

USBデコード時は、最大PCM 768kHz、DSD 512までサポート。専用充電ポートから電源供給し、ハイゲインを実現するデスクトップモードも利用できる。ヘッドフォン出力は、3.5 mmと4.4mm。筐体には、軽量で頑丈なカーボンファイバーを使い、1.99インチIPSフルスクリーンを備えている。

FIIO「FT7」

「FT7」

「FT7」は、FIIOのフラッグシップ・オープンプラナーヘッドフォンとして開発されている。今夏発売予定で、価格は未定。海外での予価は税別699.99ドル。

106mmプラナードライバーと、1μm厚の金メッキダイアフラムを搭載。特許取得済みのダブルプレート・ボイスコイル設計とユニフォーム等磁界設計により、高精度な音響再現を実現。

軽量なカーボンファイバー・フレームと大型ゼブラウッド製イヤーシェルによる高級感あるデザインも特徴。人間工学に基づいた3軸回転と12段階調整可能なスライド機構を備え、快適な装着感も追求。交換可能なプラグ設計になっている。

感度は94dB/mW@1kHz、110dB/Vrms@1kHz。ケーブルは6N液体窒素冷却単結晶銅ケーブルを使っている。

FIIO「FX17」

「FX17」

「FX17」はハイブリッドIEM。1基の10mmリチウム・マグネシウム合金ダイナミックドライバー、4基のKnowlesカスタム中高域BAドライバー、8基の静電ドライバーを搭載した5ウェイ・マルチドライバー構成。今夏発売で、価格未定。海外での予価は税別1,499ドル。

特許取得済み音響フィルター構造を搭載。セミオープン・アコースティック・リアチャンバー設計。周波数応答範囲は8Hz~40kHz。インピーダンスは16Ω@1kHz。感度は104dB/mW@1kHz。

5軸CNC加工によるチタン合金筐体で、ケーブルには金・銀・銅ワイヤーを使用。交換可能なプラグ設計で、3.5mm/4.4mm/Type-Cプラグを標準付属する。片側重量は約12.2g(ケーブル除く)。

FIIO「Snowsky Anytime」

「Snowsky Anytime」

Snowsky Anytimeは、コスパに優れるヘッドフォン。「普段使いや外出時に最適なデザイン」としており、耐久性も高く、音質と価格のバランスが取れているとのこと。今夏発売予定で、海外での予価は税別29.99ドル。

FIIO「Snowsky Wind」

「Snowsky Wind」

「Snowsky Wind」は、レトロなデザインと高音質を両立したオンイヤータイプのヘッドフォン。軽量で快適な装着感を実現し、日本製ダイアフラムを搭載した40mmダイナミックドライバーによる豊かなサウンドが特長だという。今夏発売で、価格未定。海外での予価は税別14.99ドル。

FIIO「Snowsky Anywhere」

「Snowsky Anywhere」

「Snowsky Anywhere」はポータブルBluetoothスピーカー。45mmドライバーと独自の音響アルゴリズムにより、クリアで迫力のあるサウンドを実現するという。発売時期は未定で、価格も未定。海外での予価は税別19.99ドル。

IPX6等級の防水性能を持ち、屋外使用に対応。Auracastワイヤレス技術により最大2台のスピーカーを同時接続可能。

190gと軽量で持ち運びしやすく、マグネット付きロープで設置もできる。最大21時間の連続再生が可能。充電時間約2時間でフル充電となる。

WiiM

「WiiM Vibelink Amp」

WiiMの新製品は「WiiM Vibelink Amp」。DAC内蔵のステレオ・パワーアンプで、WiiMのストリーマーとマッチするという製品。今夏発売予定。価格は未定。

8Ωでチャンネルごとに100W、4Ωでチャンネルごとに200Wを提供。強力で高音質な増幅ができるという。スリムなユニボディアルミニウムシャーシで作られ、優れた耐久性と高いパフォーマンスを発揮する。

DACも搭載し、ESS「9039Q2M」プレミアムDACを搭載。アンプチップはTI「TPA3255」、TI「OPA1612」オペアンプ6個を搭載。192kHz/24bitまでのデータを、超低歪みとノイズレスで再生できるという。

ポストフィルターフィードバック(PFFB)技術を搭載し、歪みを最小限に抑え、明瞭さを向上させ、異なるスピーカーの負荷に対して一貫した音質を保証。高度な熱管理によって圧力下でも冷却を維持できるとのこと。

自動スタンバイモードにより、30分または60分の非アクティブ状態で自動的に電源が切れる。

アナログ-デジタル変換をしない、純粋なアナログ入力も搭載。光デジタル、同軸デジタル入力も備える。可変サンプリングレートとビット深度選択が可能。

「WiiM Vibelink Amp」背面

Silent Power「OMNI LAN」

「OMNI LAN」。TFTディスプレイに、ポートごとの送受信速度などを表示できる

Silent Powerブランドの「OMNI LAN」は、オーディオ用のネットワークスイッチ。クラス最高のネットワーク接続を手頃な価格で提供するという製品で、今夏発売予定。価格は未定。

ノイズを遮断・除去するための先進的な内部光学分離システムを搭載。トリプルステージのガルバニック分離により、最大限の信号純度を確保するという。

内蔵「GMT」フェムト精度クロックによる入出力同期により、超低パケットロス(<0.1%)とデジタルジッター(0.05ms)を実現。独自の電源分離技術も投入、マルチステージLCフィルタリングと複数のグラウンドループを備えた分離型電源となっている。

クロック入力も備えている

10個の1Gbps RJ45ポート、SFP、SC、M12-Xなど豊富な接続性も確保。TFTディスプレイに、ポートごとの送受信速度などを表示する。

10個の1Gbps RJ45ポート、SFP、SC、M12-Xなども搭載

Silent Power「OMNI USB」

「OMNI USB」

「OMNI USB」は、USBのノイズ対策製品。光学的絶縁技術とアクティブノイズキャンセレーションの二重保護により、デジタルノイズを完全に遮断するという。今夏発売予定で、価格は未定。

8,000mAhの大容量バッテリーにより最大15時間の使用が可能であり、電源ノイズから完全に隔離されるという。バッテリー寿命を延ばすため、充電レベルを20%から80%の間に維持する機能も備える。

「OMNI USB」の背面

USB 3.2対応の高速データ転送に対応。最大10Gbpsの高速データ転送をサポートする。デジタル-デジタル変換機能も備え、192kHz/24bitの高解像度で同軸デジタルや光デジタル出力をサポートし、レガシーDACとの互換性も提供する。

10MHzクロック入力も備え、外部マスタークロックと同期が可能で。リアルタイム診断ディスプレイも備える。PD3.0対応の高速充電パススルーも可能で、ソースデバイスへの急速充電が可能。USB-A/USB-Cポート、光/同軸デジタル出力などを備える。