ディズニー、Blu-ray 3D「クリスマス・キャロル」を冬発売

-「Blu-ray 3Dを続々リリース。microSD市場も牽引する」


コンベンションは東京ビッグサイトで開催された

2010年冬発売

 ウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメントは3日、2010年に発売を予定しているDVDやBlu-ray Discのラインナップや、マーケティングプランなどを販売店向けに説明する「2010 スプリング コンベンション」を東京ビッグサイトで開催。その中で、2010年冬に日本市場に、Blu-ray 3Dタイトルを投入する事を明らかにした。

マーケティング エクゼクティブ・ディレクターの高橋雅美氏
 Blu-rayの戦略については、マーケティング エクゼクティブ・ディレクターの高橋雅美氏が説明。高橋氏によれば、2009年の日本市場におけるBD対応ハードの販売台数は、2008年と比べて200%となる、788万台を突破。普及率は約15%まで拡大しているという。

 ソフトの販売数の伸び率はハードよりも高く、2009年は前年比290%の365万枚を突破。タイトル数も1,900タイトルを超えた事などを紹介し、BDマーケットが確実に拡大している事を販売店にアピール。劇場公開の新作や、カタログ作品も含め、BDのタイトルラインナップを今後も拡充していく姿勢を示した。


BD対応ハードの販売台数グラフBDソフトの販売数はハードよりも伸び率が高いBDタイトル数は1,900タイトルを突破

ディズニーのBlu-ray 3D第1弾は「Disney's クリスマス・キャロル」
 さらに高橋氏は、「BD市場拡大の大きな起爆剤」として、今年からBlu-ray 3D対応のハードが発売される事を説明。「そこで我々は、2010年冬にジム・キャリー主演の傑作『Disney's クリスマス・キャロル』をBlu-ray 3Dの第1弾としていち早く発売します。この作品を皮切りに、Blu-ray 3Dタイトルを続々とリリースしていくので、どうぞご期待ください」と、日本におけるBlu-ray 3Dタイトルの発売予定を初めて明らかにした。具体的な発売日や価格、仕様などは、今後明らかにされる模様。

 「Disney's クリスマス・キャロル」は2009年11月に公開された映画で、チャールズ・ディケンズの小説を原作とした3DCGアニメ。ジム・キャリーが声を当てている男・スクルージが、クリスマスイブの夜に、クリスマスの亡霊に連れられ、時空を超えた旅に出る……という内容。監督はロバート・ゼメキス。



■ microSDのセルソフトも積極展開

 続いて高橋氏は、「ダンボ」や「白雪姫」など、新作BD/DVDの発売時に、同時にラインナップされる事が増えているmicroSD版の戦略についても説明。視聴モニターを実施した結果、「映像が綺麗」と答えた人が約97%、「他の人にも薦めたい」が約87%、「今後も購入したい」が約79%と、極めて評価が高く、「どこでも手軽に鑑賞できる」、「通勤や旅行の空いた時間に利用できる」などの声が届けられたという。

 さらに、昨年の12月に発売した3DCGアニメ「ボルト」において、microSD付属のDVDがある事をポスターや広告などでアピールした結果、microSDのセルソフトそのものの認知が拡大。「販売も大変好調でした」(高橋氏)と振り返る。高橋氏は「ボルトの成功を踏まえ、今後もBD/DVDの新作発売に合わせて続々とリリースし、要望に応えてmicroSDの単品発売も充実させていきたい。売り場での積極展開もお願いし、2010年もmicroSD市場を牽引していきたい」と抱負を語った。


microSDセルソフト体験者の反応はいずれも良好だというボルトのような新作タイトルのBD/DVD発売と同時に露出したことで、microSDセルソフトそのものの人気が拡大


■ 「ディズニーはコンテンツ会社」

ウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長
 ウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長は、ディズニー全体の戦略的な柱として「コンテンツ」、「フランチャイズ」、「テクノロジー」の3つを挙げて説明。

 コンテンツについては、「我々はコンテンツ会社なので、全てがコンテンツから始まる。ウォルト・ディズニーがいた頃の文化に戻るように、“コンテンツが全て”という考え方を強くしている。今年お届けする劇場作品やBD/DVDなどに、その強みが出てくるだろう」と説明。

 フランチャイズに関してはパイレーツ・オブ・カリビアンやトイ・ストーリーなどの人気シリーズを例に挙げて説明。「映画やDVDを上映したり、単品で発売して終わりというわけではなく、関連商品やゲーム、テレビコンテンツ、音楽などへと繋げ、さらには第2の映画(続編)、第3の映画と繋げていく」と、ディズニーとしての基本的な考え方を紹介。

 テクノロジーに関しては、「より面白いストーリーテリングに活用できる一方、テクノロジーを使って、そうした作品を視聴者に届ける事もできる」と説明。前述のBlu-ray 3DやmicroSDを例に挙げ、「今年は面白いものを予定しているので、ぜひご期待ください」と締めくくった。



(2010年 2月 3日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]