パナソニック、世界最軽量のフルHDカメラ「HDC-TM35」
-女性の要望を反映。4軸ブレ補正、超解像ズーム搭載
パナソニックは、超解像デジタルズーム機能「iAズーム」などを採用しつつ、女性の要望を取り入れ、フルHDのAVCHDビデオカメラとして世界最軽量という185gを実現した「HDC-TM35」を7月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は75,000円前後の見込み。カラーはW(ピュアホワイト)、V(モードバイオレット)、N(クラシックゴールド)、H(シャイニーグレー)を用意する。
ピュアホワイトモデル |
撮像素子に1/4.1型、332万画素のMOSを採用。最高290万画素の静止画記録(動画同時記録時は210万画素)にも対応する。
機能面の特徴は、手首の縦・横の手ブレに加えて、腕の上下・左右の手ブレも抑える「ハイブリッド手ブレ補正機能」を備えたこと。手首の縦横ブレ(2軸)はジャイロセンサーで検出、腕の上下左右のブレ(2軸)は映像センサーから検出。4軸方向のブレを補正する。光学と電子のハイブリッドとなるが、電子式手ブレ補正を使っている部分は、撮像センサーの中から、映像で使用しないズーム時の余っている領域を使用しており、画質の劣化を抑えるという。
さらに、手ブレを強力に抑える「手振れロック」機能も搭載。液晶画面の手振れロックのボタンを押すことで、補正範囲を最大まで広げるもので、より強力に手ブレを抑えることができるという。
レンズは35mm換算で、動画撮影時35.8~716mm(16:9)の、16.8倍電動ズームを採用。F値は1.8~2.6。さらに、映像処理のHDクリスタルエンジン・プロを活用し、超解像技術を使った「iAズーム」機能も備えており、23倍ズームを実現する。
これは、超解像技術により1フレーム内で輪郭部分やディテール、変化の少ない部分を特定し、それぞれに最適な補正を行なうことでズーム倍率を拡張するもので、通常のデジタルズームと比べ、画質の劣化が少ないのが特徴となる。
音声面では風音キャンセラーを搭載。マイクに集音される風雑音の成分を抽出して逆位相の成分を生成することで、風の音を打ち消し、大幅に低減。人の声や周囲の音などをしっかり収録できるという。マイクは2chステレオでドルビーデジタル2.0ch収録。ズームマイク機能も装備する。
個人認識に対応した顔認識機能を採用。登録した人の顔を見つけて優先的にピントと明るさをカメラ側が合わせてくれる。顔認識のフォーカス枠の下に登録された名前を表示させる事もでき、個人認識は6人まで登録可能。ひとつの画角内で3名まで表示できる。
ほかにも、電源OFF状態からモニタを開くと約1秒で撮影スタンバイ状態になる「1秒瞬速起動」や、クイックスタート設定時に液晶モニタを開くと約0.6秒で撮影スタンバイが完了する「0.6秒クイックスタート」も利用可能。
撮影時には顔だけでなく、色でも追尾する「追っかけフォーカス」や、5つのシーンに合わせてカメラ側が自動で設定を変更する「おまかせiA」、「笑顔オートシャッター」、内蔵メモリからSDカードへのリレー記録などにも対応。顔認識や追っかけフォーカスなどの機能を駆使したハイライト再生も行なえる。
録画モードは4つ全てフルHDで、ビットレートはHA(約17Mbps)、HG(約13Mbps)、HX(約9Mbps)、HE(約5Mbps)。別売のDVDライターとUSB接続する事で、DVDメディアへのフルHD動画の書き出しも可能。カメラ側でMPEG-2変換機能を備え、DVDビデオ形式でSD解像度の書き出しも行なえる。VIERA Link にも対応しており、テレビのリモコンから再生制御などが可能。
付属ソフトは「HD Writer AE 2.5」で、対応OSはWindows XP/Vista/7。PCへの動画の取り込み、DVDディスク再生、シーンの編集、静止画の切り出しなどが可能。初心者向けに「すいすいウィザード」も備えている。
液晶モニタは2.7型で約23万ドット。映像出力はHDMI(1080i/480p)、AVマルチ端子からのD3、コンポジット出力を用意。外形寸法は51.5×107.5×57.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約185gで、付属バッテリを含めると約227g。付属バッテリでの連続撮影時間は約1時間45分、実撮影時間は約55分。
(2010年 6月 3日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]